»
御存じ
「御存じ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御存じの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
保険のついていたことも多少の誘惑になったかもしれません。」
「あなたはその夫婦を
御存じですか?」
「ええ、――いや、雄《おす》の河童だけは知っています。わたしの....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
師匠でも言いそうな、四書五経の講釈だけでげしょう。だからまた当世のことは、とんと
御存じなしさ。それが証拠にゃ、昔のことでなけりゃ、書いたというためしはとんとげえ....
「白」より 著者:芥川竜之介
思議に思いながら、もう一度二人に話しかけました。
「お嬢さん! あなたは犬殺しを
御存じですか? それは恐ろしいやつですよ。坊ちゃん! わたしは助かりましたが、お....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
うさつ》がかかっています。
マティラム・ミスラ君と云えば、もう皆さんの中にも、
御存じの方が少くないかも知れません。ミスラ君は永年印度の独立を計っているカルカッ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れる者がないとも限りませぬが、それは現世の方々が、まだ神社というものの性質をよく
御存じない為めかと存じます。お宮というものは、あれはただお賽銭を上げて、拍手を打....
「或る女」より 著者:有島武郎
わたしもその気で何もかも打ち明けて申してしまいますのよ。わたしの性質や境遇はよく
御存じですわね。こんな性質でこんな境遇にいるわたしがこう考えるのにもし間違いがあ....
「或る女」より 著者:有島武郎
、
「でも何しろあんな新聞が出たもんですから」
「どんな新聞?」
「あらおねえ様
御存じなしなの。報正新報に続き物でおねえ様とその倉地という方の事が長く出ていまし....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
御存じの通り私の父の椿岳は何んでも好きで、少しずつかじって見る人でありました。で....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
とか申しますが、危きに内心ひそかに近よりたがる君子で、危い所には何があるかもよく
御存じの君子の様な気もします。とに角ものわかりのよい、親切、丁寧、女性に対しても....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
、やがて、これ、貴女に生命を捧げていたのです。 未だ四十という年にもならんで、
御存じの通り、私は、色気もなく、慾気もなく、見得もなく、およそ出世間的に超然とし....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
をいたします。さあ、この橋が宇治橋と申しまして、内宮様へ入口でござりまする。川は
御存じの五十鈴川、山は神路山。その姿の優しいこと、気高いこと、尊いこと、清いこと....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
という処だけれど、鳥を。」 「蒸焼にしましょう、よく、火を通して。」 それまで
御存じか、感謝を表して、一礼すると、もう居なくなる。 すっと入交ったのが、瞳の....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
あわれな、寂しい、物語がありそうな処ですね。あの、月宵鄙物語というのがあります、
御存じでしょうけれど。」 「いいえ。」 「それはね、月見の人に、木曾の麻衣まくり....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
心得てるんで、誰も知っちゃいますめえよ。知らぬは亭主ばかりなりじゃねえんだから、
御存じは魚屋|惣助(本名)ばかりなりだ。 はははは、下郎は口のさがねえもんだ。....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
くりと、振り振り、(ぴい、ぷう。)と笛を吹いて、杖を突張って流して歩行きますと、
御存じのお客様は、あの小按摩の通る時は、どうやら毛の薄い頭の上を、不具の烏が一羽....