御宴[語句情報] »
御宴
「御宴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御宴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ょう」
と葉子は朝飯の膳《ぜん》に向かいながら女中にいってみた。
「はい今夜は
御宴会が二つばかりございましてね。でも浜の方《かた》でも外務省の夜会にいらっしゃ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
、御弁当――およそ普通の日本料理のすべてを網羅していて、余白に曰く。 多人数様の
御宴会には特別勉強致します。 尚仕出し御料理その他御弁当御寿司などの御註文は多少....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
て薬と為《な》してこれを飲むと侍れば、唐土にもかゝる事の侍るにや」。昔は子の日の
御宴あり、『万葉集』に天平宝字二年春正月三日侍従、竪子《じゅし》、王臣等を召し玉....
「小公女」より 著者:菊池寛
アドは眼を光らせて、 「こうしましょう、ね、セエラ。あなたは宮様で、これは宮中の
御宴なの。」 「でも、今日の主催者はあなたじゃアないの。だから、あなたが宮様で、....
「源氏物語」より 著者:紫式部
色を着ているのであったから、帝と同じものと見えて、源氏の美貌《びぼう》が輝いた。
御宴席に出た人々の様子も態度も非常によく洗練されて見えた。院もますます清艶《せい....
「源氏物語」より 著者:紫式部
が四つ、優美な杯の台などがささげられた。朱雀院がまだ御全快あそばさないので、この
御宴席で専門の音楽者は呼ばれなかった。楽器類のことは玉鬘夫人の実父の太政大臣が引....
「源氏物語」より 著者:紫式部
れに付帯した法会の布施にお出しになる法服の仕度をおさせになり、すべて精進でされる
御宴会の用意であるから普通のことと変わって、苦心の払われることを今からお指図にな....
「源氏物語」より 著者:紫式部
なことをあそばすなどとは意を得ないなどとお譏り申し上げてはいたが、さすがに藤花の
御宴に心が惹かれて参列していて、心の中では腹をたてていた。燭を手にして歌を文台の....
「錦木」より 著者:宮本百合子
ございますが若様は何だか少し御様子が常と御変りになっていらっしゃります。彼の花の
御宴の時からと申し上げましたら大抵御心あたりの御有りあそばす事と存じます。私もい....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
美酒がまずいだろうに」 「いゝえ。御前様には一風変った習慣がおありでした。重大な
御宴会には御飯を召上っておでかけでした。深酔いをさけるためでございます」 「なる....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
皇のお時代、宮中のご窮乏はひとしおであったのである。 宮中の嘉例として、新年の
御宴には雉子酒を、参賀者に下し賜わった。雉子酒というは、雉子の笹肉を熱い酒に入れ....
「樹氷」より 著者:三好十郎
と言って出て来て)御用ですか? おかみ あのねえ……あら清乃ちゃん、あんた田口の
御宴会の方、お約束だったろ? 清乃 はあ、あれは三時ですから。 おかみ でも、そ....
「古事記」より 著者:太安万侶
にまつわる物語。それに鳥山の歌が插入されている。―― これより後に皇后樣が
御宴をお開きになろうとして、柏《かしわ》の葉を採りに紀伊の國においでになつた時に....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
なく、一般に酒の毒は昔の方が急劇であったのかも知れぬ。中世の記録を見ると、公けの
御宴会でも淵酔とか沈酔とか謂って、多くは正体がなくなり、またこのような失敗を演ず....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
ろを余計なこと云って、お気にさわったらごめんなさい。では私はお先へ寝みますから、
御宴会のつづきでも考えて、思い出しながらお飲みになって下さい」 安子は襖をぴし....