御尊父[語句情報] » 御尊父

「御尊父〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御尊父の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ロマネスク」より 著者:太宰治
も得意としていた。例えばこんな工合いであった。謹啓、よもの景色云々と書きだして、御尊父様には御変りもこれなく候《そうろう》や、と虚心にお伺い申しあげ、それからす....
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
お上《あが》んねえ」 文「初めてお目に懸りました、貴方《あなた》が亥太郎さんの御尊父さまですか」 長「へえお出《いで》なさい、誠に有難う、御苦労様です、なに....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
どんとやら暫くお待ち下さい、只今|親御の仰せられるところ、重々|御尤もの次第で、御尊父|御存生の時分からお約束の許嫁の亭主あることを存ぜず、無理に拙者が若江を連....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
ら残念に心得、彼様な事に相成りまして、誠に何うもお目に留り恐れ入りますが、どうか御尊父様へも武田様にも内々に願います」 四 善「左様か、この小増....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
嬢のお目に留って、易からぬお心遣い、お見舞を受けまする。かつは親御様の前、別して御尊父に忍んで遊ばす姫御前の御身に対し、別事あってならぬと存じ、御遠慮を申すによ....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ゝ今日は少々御内談を願う義が有って態々推参致したる理合と云うは内々の事で、何うも御尊父さまの御腹立の処は予て承知致し罷り有るが、実は茂之助殿の儀に就いて奈何とも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
居越しにお銀様に向って話しかける様は、 「あいにくのことで、行違いとなりました、御尊父は船で竹生島詣でにおいでになった、そのあとへ我々は乗込んだという次第です。....
源氏物語」より 著者:紫式部
ない結婚をさせたいと、毎日そればかりを思っていましたが、少将様におかせられては、御尊父様の故大将様にも若くからおそば近くまいっていた縁もありまして、身内の者とし....
高知がえり」より 著者:寺田寅彦
三郎、かご入りの青海苔を持って来て、「これは今年始めて取れましたので差上げます。御尊父様へよろしく」と改まったる御挨拶で。そのうち汽船の碇を下ろす音が聞えて汽笛....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は分ることだ。新十郎は一礼して系図を返し、 「よく分りました。ところで、そのとき御尊父は寮の車で市川の別荘へ立ち去られたそうですが、ここへおいでの時にも寮の車で....
読書遍歴」より 著者:三木清
ることがある。 その時代私の読書における一つのエピソードは、塩谷温先生――その御尊父青山先生から私どもは学校で漢文を習った――のお宅に伺って『資治通鑑』を読む....
仙人掌の花」より 著者:山本禾太郎
色にて、御乗車御出発を御見送り申上候私共にとりても、些か御看護申上候甲斐ありと、御尊父様に対しても、肩身の広き思い致候、此上とも何卒御用心被遊候様御願申上候 ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
いから悪い奴らが企んで、左様な事をしたのであろう、どうも誠にお前さんはお人柄で、御尊父様も嘸案じて居られましょうから、私が送り届けて上げるから宜しいが、御尊父は....