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御師
「御師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
りましょう。あの露路《ろじ》をはいった左側です。」
「じゃ君の清元《きよもと》の
御師匠さんの近所じゃないか?」
「ええ、まあそんな見当です。」
神山はにやにや....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
れが無月謝というのだから有難いわけです。その代りに仕付方はすこし厳しい。なにしろ
御師匠さまは刀をさしているのだから怖い。それがまた当人の為にもなると、喜んでいる....
「天狗」より 著者:太宰治
これ程ひどくもないけれども、とにかく蛇足的註釈に過ぎないという点では同罪である。
御師匠も、まずい附けかたをしたものだ。つき過ぎてもいかん、ただ面影にして附くべし....
「傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
ても嫌だよ」 主人が逢って、とにかく玉を見よう。連れてくると、 「成程義太夫の
御師匠の見つけた玉だけあってトテシャンだ」 と、二百五十年を経て、洒落になるの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
一流一派を開くほどの人、その数ほとんど五百人に及び、既に数日前から山上三十六軒の
御師《おし》の家に陣取って、手ぐすね引いて今日の日を待ち構えている有様です。 ....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
)が開拓して、食行身禄(寛文十一年―享保十八年)が中興した登山口だけあって、旧|
御師町らしいと思わせる名が、筆太にしたためた二尺大の表札の上に読まれる、大文司、....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
行は淫ならず、且は我子を育てんという気の張あればおのずから弟子にも親切あつく良い
御師匠様と世に用いられて爰に生計の糸道も明き細いながら炊煙絶せず安らかに日は送れ....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
ピーンと痺れて厶る。黒装束の下に、南蛮鉄の一枚|肋の鎧を着込んでいたようで厶る。
御師範といえども、所詮あれでは切れませぬ」 いよいよ本物のくろがね天狗だとの評....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
け。 伊勢の相生の坂にて、同じ乞食に心やすくなり、そいつが言うには、竜太夫という
御師《おし》のところへ行って、江戸品川宿の青物屋大阪屋のうちより抜参りに来たが、....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
いう人があり、母の趣味ではなかったが、大きな袂のある着物をきた姉は、毎週二度位程
御師匠さんのところへ通っていた。私は乳母と共に度々お供をするうちに、自分も習いた....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
》して、亡くなりましたか。いつかの夢に、斬られている姿を、見ましたが。それから、
御師匠様からも、それとなく非業の死を遂げたらしいと、聞きましたが、矢張り――」
....
「乳を刺す」より 著者:邦枝完二
の」 「あたしゃ、そんなことは知りませんけれど。……富本のお稽古に通ってた時分、
御師匠さんとこへ来る羽織衆が、そんな話をしていたことがありましたよ。女芝居の一座....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
う、というものだ。おや恐ろしい、何を散財って下さります、そして親方、というものは
御師匠さまですか。いいや。娘さんですか。いいや。後家様。いいや。お婆さんですか。....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
ない中《うち》に帰ってしまった。その帰りがけ長吉に残した最後の言葉はその母親の「
御師匠《おししょう》さんのおばさん」にもよろしくいってくれという事であった。まだ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
のであるが、後異風を樹てて、為家を不快がらせた。後嵯峨院の皇子の将軍|宗尊親王の
御師範として、鎌倉へ行っていたので、その筋の力によって撰者の中に加えられた。家良....