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御役
「御役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
、当時もう相当な資産家になっていたのでしょう。私が知ってからの彼の生活は、ほんの
御役目だけ第×銀行へ出るほかは、いつも懐手《ふところで》をして遊んでいられると云....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
ではない。意外にも甚だ悄然《しょうぜん》とした、罪を謝する言葉である。
「あたら
御役《おやく》に立つ侍を一人、刀の錆《さび》に致したのは三右衛門の罪でございます....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、どうだろう、何とかなるめえか。心柄とは云いながら、本人はまず切腹、連れのものも
御役御免か、謹慎申し付けられるか、なにしろ大勢の難儀にもなることだ。考えてみれば....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
老のひとりは隠居を申し付けられた。用人の一人は詰腹を切らされた。そのほかに閉門や
御役御免などの処分をうけた者もあって、この内訌も無事に解決した。 これでもう澹....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らの踏み込んで来たのを見て、彼はしずかに向き直った。 「昨日といい、今日といい、
御役の方々、御苦労に存じます。大かた斯うであろうと察しまして、今朝は読経して、皆....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
取っていた組与力で、年はまだ二十一、阿母さんと中間と下女と四人暮しで、先ず無事に
御役をつとめていたのですが、この人に一つの道楽がある。それは例の芝居好きで、どこ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
ったことがある。しかしそれは決して血気の逸りでもまた若気のあやまちでもない。現に
御役人ですら「どうも相済みません」と言って謝まって帰してくれたほどだ。それは本年....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
さあ、お持ちなさるよう。」 三造は猶予いつつ、 「しかし、御重宝、」 「いや、
御役に立てば本懐であります。」 すなわち取って、帽子をはずして、襟にかける、と....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
はまだお前に欺される程、耄碌はしていない心算だよ。早速お前を父親へ返せ――警察の
御役人じゃあるまいし、アグニの神がそんなことを御言いつけになってたまるものか」 ....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
のじゃが、それ程の才物ゆえ、邪智にも長けていて、私かに佐渡吹きの黄金を隠し置き、
御役御免になっても老後の栄華、子孫の繁盛という事を考えて、江戸へ運び出す途中に於....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
よもや、鳶の者の二の舞はなされまい。何しろ御旗本でも御裕福な六浦琴之丞様。先殿の
御役目が好かッたので、八万騎の中でも大パリパリ……だが、これが悪縁になってくれな....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
美の金はどれくらいであろうか。イヤ一時に千両二千両頂くよりも、何か物産一手捌きの
御役目でも仰せつけられた方が、得分が多かろうで」とまるで夢中。 「まァ一体、どう....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
一 東海道は三島の宿。本陣|世古六太夫の離れ座敷に、今宵の宿を定めたのは、定火消
御役酒井内蔵助(五千石)の家臣、織部純之進という若武士で、それは酒井家の領地巡検....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
かして下さいよ。 十右衛 では、申上げますが……。(ようよう思い切って。)親分も
御役柄で何もかも御承知の筈でございますが、具足町の和泉屋のせがれも飛んだことにな....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
元禄年間生類憐みの沙汰から、当時の餌差らが取った運命を見ても察せられる。 「京都
御役所向大概覚書」に、 洛中洛外|餌指札之事 一、町餌さし三十四人 右前者....