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御房
「御房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御房の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
えのかみ》は、それにも気のつかない容子《ようす》で、
「されば、恵心《えしん》の
御房《ごぼう》も、念仏読経|四威儀《しいぎ》を破る事なかれと仰せられた。翁の果報....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
うのか、笹の枝に貫いた、小さい魚を下げていらっしゃいました。
「僧都《そうず》の
御房《ごぼう》! よく御無事でいらっしゃいました。わたしです! 有王《ありおう》....
「連環記」より 著者:幸田露伴
えずして斯様の事を仕給うとならば、寂心が堂塔造らん料にとて勧進し集めたる物どもを
御房にまいらすべし、一人を菩薩に勧むれば、堂寺造るに勝りたる功徳である、と云って....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
出て往くと、権兵衛は一枚の半紙を取って筆を走らせ、それを封筒に容れて表に津寺方丈
御房と書き、そして、それを硯の下へ敷いた。 口上書を以て残候事 港八九は....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
のときの消息はウォルムスにおけるルーテルの行動をわれわれに髣髴せしめる。 「道善
御房は師匠にておはしまししかども、法華経の故に地頭を恐れ給ひて、心中には不便とお....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
なれば自然松根に直接意見をきく事になります。そうすると公平を保つために私の方でも
御房さんにその事を話さなければなりません。即ちあなたの思いつきで松根に向って
御房....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
かであるが、ともかく陰陽師や神子などの徒とともに、かつて「山牛蒡」もしくは「山野
御房」と呼ばれた一種の人民が、所々に存在していたことは疑いを容れない。自分がはじ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
どうも従い用い奉ることは出来ますまい」 といわれた。そこで法然が、 「如何にも
御房は道理を知れるお人である。帝王の宣旨を釈迦の遺教《ゆいきょう》とし、宣旨が二....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
人もあるからその点なども時間に考慮されていることはいうまでもない。
(お、北山|
御房の屋根だな)
武蔵は、脚を止めた。そして自分の今踏んでいる山道のすぐ真下に....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
りまする」 座敷の中に寝ころんでいた佐渡は、その話にふと起き直って、 「そこの
御房」 「はい。……アアこれは長岡様で、お目ざめに」 「いやいや咎め立てではない....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しかしそれからまた、僕らは二度も車から降ろされて、路頭に迷った。先に来たのが北山
御房のわきの蕪村と呉春の墓のあるという土地だった。それがまた田圃の道を迂回して、....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
はその僧のことを房主と書いてある。房は室で、坊とは違う。僧侶名宛ての文書に、何々
御房とか、何某
御房御中などとあるのは、今の手紙に侍者とか、侍者御中とか書くのと同....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
こそ、自ら酒をも一度飲む事にて候らへ、去ればこそ又折々の芳心をも申す事なれ。上人
御房程ならぬ人だにも、人には訪れを乞ふ事にて候。申さんや
御房は貴き人にておはしま....