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御札
「御札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御札の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ろな物が並んでいますな。」
母の枕もとの盆の上には、大神宮や氏神《うじがみ》の
御札《おふだ》が、柴又《しばまた》の帝釈《たいしゃく》の御影《みえい》なぞと一し....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
貰って、それを一の橋から川へ抛りこむと、その日の内に浮いて出たじゃないか。しかも
御札を抛りこんだ、一の橋の橋杭《はしくい》の所にさ。ちょうど日の暮の上げ潮だった....
「草枕」より 著者:夏目漱石
て上げよ」 「そうさ、鍛冶町《かじちょう》を通ったら、娘に霊厳寺《れいがんじ》の
御札《おふだ》を一枚もらってきておくれなさい」 「はい、貰ってきよ。一枚か。――....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
津賀の家は小綺麗に住まっているらしく、軒には亀戸《かめいど》の雷除《らいよ》けの
御札《おふだ》が貼ってあった。表の戸は相変らず錠をおろしてあるので、内の様子はわ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
立っている処は尾の石と言って、黒斑山の直ぐ裾にあたる。 三峯神社とした盗難除の
御札を貼付けた馬小屋や、萩なぞを刈って乾してある母屋の前に立って、日の映った土壁....
「黴」より 著者:徳田秋声
えなかった。寄附金の額を鏤りつけた石塔や札も、成田山らしく思えた。笹村は御護符や
御札を欲にかかって買おうとするお銀を急き立てて、じきにそこを出た。 周りに梅の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
猫の眼も呆《あき》れるべく、アリア種の馬の名が、一番高尚とかいう説も、礼物の高い
御札で、手軽く受けられぬ。 精しい古語彙が眼前にないから確言は出来ぬが、独語に....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
た所が、釋迦がそれは誠に心懸の尊い事じゃと云って貸したのが即ちこのお経じゃ、又|
御札をやるから方々へ貼って置いて、幽霊の入り所のないようにして、そしてこのお経を....
「霊感」より 著者:豊島与志雄
めました。その代り、条件を一つ持ち出しました。稲荷さんの祠が建ったら、伏見稲荷の
御札を納める御魂入れの儀式を取行って、献饌の儀をしたり、祝詞を上げたりしなければ....
「食堂」より 著者:島崎藤村
まった御堂もあった。京橋の誰それ、烏森の何の某、という風に、参詣した連中の残した
御札がその御堂の周囲にべたべたと貼りつけてある。高い柱の上にも、正面の壁の上にも....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、みな精神作用によりて起こるものと知るべし。 これと同一理にして、世間に用うる
御札も、一つは人の心を安んじ精神を強くするによりて、多少効験もあるなり。例えば、....
「迷信解」より 著者:井上円了
張り出だしたものを見た。これは病気の異名より思いついたる新発明のマジナイである。
御札、御守りにもこれに類する滑稽が多い。その一例は、播州明石町に人丸神社ありて、....