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「御殿様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御殿様の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ふりむけると、微笑しながら言いました。 「わしじゃ、分らぬか」 「おッ。早乙女の御殿様でござりまするな。この者、御前の御身寄りでござりますか」 「身寄りでなくば....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
。「誰と一緒に毒を喫んだか、お前さんには解らないのかい?」 「解って居りますよ。御殿様と……」 「それじゃあ夫れで可いじゃあないか」 「ふうん」と香具師は腕を組....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
へへ、どうもね、この通り般若湯ですっかり骨までも軟かくなったんで、うれしまぎれに御殿様の御容子を拝見に参ったんでござんす。一件の女的はばれましたかい」 「見失う....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
場合御力にすがろうとお宿を願うたよし申してでござります。ほかならぬ江戸で御評判の御殿様、同じ江戸者のよしみに御助け下さらばしあわせにござります。わたくし共々しあ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
がら走ったからとて不思議のないことでした。 「ほらよう。退いた! 退いた! 傷の御殿様がお帰りじゃ」 「早乙女の御前様が御帰りじゃ。ほらよう。退いた! 退いた!....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
もそも時はずれ、ましてやタナゴ釣りは陽のあるうちのもの、いか程横紙破りの御好きな御殿様でござりましょうとも、釣れる筈のない時に釣れる道理はござりませぬ」 「わは....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
「頂きまするでござります。頂きませねばお叱りのあるのは必定、それがまた三河育ちの御殿様達が御自慢の御気風でござりましょうゆえ、喜んで頂戴いたしまするでござります....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
からん、富彌、何ういう心得だ、上から下された水飴というものは一通りならんと、梅の御殿様の思召すところは御情合で、態々仰附けられた水飴を何で左様な事をいたした」 ....
南国太平記」より 著者:直木三十五
――」 「判ったか?」 「うむ、牧って人あ、大阪へ行っての、お国許から、戻りの、御殿様に逢ったってまでは判ったが、それから先が、判らねえってことだよ」 庄吉は....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
じゃが……言語道断……」 「ヘエヘエ。御尤も千万なお話で……それならば申上ますが御殿様……これは私一存の考えで御座りまするが、あの蔵元屋は最早、長い身代では御座....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
きの取れぬ証拠としては、御墨付同様の書類もあるとやら。素よりこの儀造り事ならば、御殿様の御心に御覚えのあろう筈がないで、直ぐ様|騙り者と召捕られて、磔にもなるは....