御用達[語句情報] »
御用達
「御用達〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御用達の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
》と心得て来た」
宗「ヘエ何と云って殿様申し上げるのはお気の毒でげすが、先年|
御用達《ごようだ》って置いたあの金子の事でございます、外《ほか》とは違いまして、....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
入用……それで済みますか五十金……お母《っか》さまお貸し申しましょうか」 母「
御用達《ごようだて》申しなともさ」 亥「有難うごぜえやす……私《わっち》は証文....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に住んでいるという訳で、旦那の高山は三日にあげずに通って来る。ときどきには同役や
御用達町人なども連れて来る。そこで、かの事件のあった晩にも、高山は五人の同役をつ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
お貰いなさい、まだ宅の道具を種々|拵えてもらわなければなりませんから、お金は私が
御用達てます」 と云いながら膝の側に置いてある袱紗包の中から、其の頃|新吹の二....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
イル、スミスと申しまする人は、彼国で蒸汽の船長でございます。これを上州前橋竪町の
御用達で清水助右衞門と直してお話を致します。其の子ジョージ、スミスを清水|重二郎....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
万一手にあまる場合は切り捨てても鉄砲で打ち殺しても苦しくないというような、そんな
御用達所からのお書付が宿々村々へ渡っていた。 江戸へ出る途中、半蔵は以前の旅を....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、あの金兵衛さんは声を低くして、各藩からは無論だが、そのほかに京大坂の町人たちが
御用達のことを聞いたかと言うのさ。百何十万両の調達を引き受けた大きな町家もあると....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
つつ健児が歌う北音の軍歌は、川向こうのなまめかしき広島節に和して響きぬ。 「陸軍
御用達」と一間あまりの大看板、その他看板二三枚、入り口の三方にかけつらねたる家の....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
悪い此の通り(平伏)此の通り恐れ入って居る」 ふみ「何うぞ、お前さんも峯壽院様の
御用達では無いか………お前さんは立派な天下の御家人では無いか、お父さんが亡くなる....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ねえ、伊香保の木暮八郎ン処にお前方逗留して居る時分、己ア知んねえけれども、何だか
御用達の旦那さまだとか金持だとかなま虚言を吐いて、漸々隣座敷の者と親しく成った其....
「怪しの者」より 著者:国枝史郎
ていまして、津田助左衛門様、倉田新十郎様、などという、清洲越十九人衆の、大金持の
御用達衆と、なんの遜色もないのでありまして、その持田様のお娘御でございますことゆ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
わゆる海水浴場)で、夜ではあったが賑わっていた。珠太郎は二十歳の青年で、尾張家|
御用達の大町人、清洲越十人衆の一人として、富と門閥とを誇っている、丸田屋儀右衛門....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
三丁目の船橋である。 船橋は有名な古肆で、御菓子司の称号を暖簾に染め出していた
御用達である。屋号を朱漆で書いた墨塗の菓子箱が奥深く積み重ねてあって、派手な飾り....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
睦まじく、毎日休む処が極って居ります。それは四つ目の藤野屋杢左衞門と申してお駕籠
御用達しで、名字帯刀御免の分限でござります。其の藤野屋の裏手の板塀に差掛け葮簀張....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
交際せず、三家ばかりで往来し、他の金持は尾張家に対し、何等かの交渉を持っていて、
御用達、三家衆、除地衆、御勝手ご用達、十人衆、等々という、名称家格を持っていたが....