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御用部屋
「御用部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御用部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
家中《かちゅう》の者は、斉広《なりひろ》の宏量《こうりょう》なのに驚いた。しかし
御用部屋《ごようべや》の山崎|勘左衛門《かんざえもん》、御納戸掛《おなんどがかり....
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
家の御用召があった。辰の下刻に親戚山本平作、桜井須磨右衛門が麻上下で附き添って、
御用部屋に出た。家老河合小太郎に大目附が陪席して申渡をした。 「女性なれば別して....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に驚いて、尾州紀州の両公をはじめ老中、若年寄から、大目付、勘定奉行、目付の諸役を
御用部屋(内閣)に呼び集め、いわゆる御前会議を開いた。にわかな大評定があった。こ....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
ふうの青年だけに、めっきり浪人めいて来ていた。 大きな胡坐《あぐら》をかいて、
御用部屋の壁によりかかった。 吉良へ扇箱を届けて帰邸《かえ》ってきた久野彦七も....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
帳というのは与力や同心が岡っ引らの報告を聞いて、更にこれを町奉行所に報告すると、
御用部屋に当座帳のようなものがあって、書役が取りあえずこれに書き留めて置くんです....
「魔像」より 著者:林不忘
て、襖が倒れた。一弥は、鞠《まり》のように円くなって、小刻みの足を廊下に飛ばせて
御用部屋へ走っていた。 八 江戸の辻々に、瓦版《かわらばん》の読売....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
手御小人は切腹を申付けられることになろう……。もっとも、口書をとって盛岡へ送り、
御用部屋へおさまるまでには、早くとも三日はかかる」 川村孫助は、津軽の三厩から....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
繩がズラリとかかって、なかなか物々しい。 数寄屋橋内《すきやばしうち》、南番所
御用部屋。まだ朝が早いので、下ッ引の数もほんの三四人、炉端にとぐろを巻いて、無駄....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
わしく復命書《おこたえがき》をつくっておくから、朝太郎、お前、夜ふけになったら、
御用部屋の窓下へ受けとりに来い。そして、夜があけたらすぐに池田さまのお屋敷におと....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
も腐れ縁でねえ……」 三津五郎《みつごろう》 常盤橋御門内、北町奉行所の
御用部屋。 坊主畳を敷いた長二十畳で、大きな炉を二カ所に切り、白磨きの檜の板羽....
「野槌の百」より 著者:吉川英治
は、いいつけられてあったと見えて、 「ム、小柄を持参したか、そちらから上がって、
御用部屋でお待ちいたせ」 やがて、きのう蔵前で会った四十がらみの武家が、 「わ....
「濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
几帳面な藩邸の中に、たった一人、ひどく目障りな男が、この頃、
御用部屋にまごまごしている。 彼は、俗にいう、ずんぐりむッくりな体格で、年は廿....