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「御礼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御礼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
」 「いえ、それはもう存じて居ります。牧野が始終御世話になりますそうで、私からも御礼を申し上げます。」 女の言葉は穏やかだった。皮肉らしい調子なぞは、不思議な....
魔術」より 著者:芥川竜之介
どうもいろいろ恐れ入ります。」 私は魔術を教えて貰う嬉しさに、何度もミスラ君へ御礼を言いました。が、ミスラ君はそんなことに頓着《とんちゃく》する気色《けしき》....
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
た。」 「御経を承《うけたま》わり申した嬉しさに、せめて一語《ひとこと》なりとも御礼申そうとて、罷《まか》り出《いで》たのでござる。」 阿闍梨は不審らしく眉を....
」より 著者:芥川竜之介
ければ、今夜はここに泊《とま》って行って下さい。それから僕のお母さんにも命拾いの御礼を云わせて下さい。僕の家には牛乳だの、カレエ・ライスだの、ビフテキだの、いろ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
らせたまま黙っていた。すると相手は流し眼に彼の顔を覗きこんで、 「その代り君には御礼をするよ。刀が欲しければ刀を進上するし、玉が欲しければ玉も進上するし、――」....
忠義」より 著者:芥川竜之介
《わずら》わした。――既に病気が本復した以上、修理は近日中に病緩《びょうかん》の御礼として、登城《とじょう》しなければならない筈である。所が、この逆上では、登城....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
うように声をかけますと、お敏は急に顔を赤らめて、「まあ私、折角いらしって下すった御礼も申し上げないで――ほんとうによく御出で下さいました。」と、それでも不安らし....
溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
暑い日が縁《えん》の向うの砂に照りつけていました。 若者の所へはお婆様が自分で御礼《おれい》に行《ゆ》かれました。そして何か御礼の心でお婆様が持って行《い》か....
婦系図」より 著者:泉鏡花
家をもう一目。 「しかし極が悪かってよ。」 「何とも申しようはありません。当座の御礼のしるし迄に……」と先刻拾って置いた菫色の手巾を出すと、黙って頷いたばかりで....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
から、人知れず私の躯を浄めて下さるのでございましょう……。 夜は夜で、又神様に御礼を申上げます。『今日一|日の仕事を無事に勤めさせて戴きまして、まことに難有う....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
婆さんは嘲るように、じろりと相手の顔を見ました。 「この頃は折角見て上げても、御礼さえ碌にしない人が、多くなって来ましたからね」 「そりゃ勿論御礼をするよ」 ....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
らない内に、彼は大地に額をつけて、何度も鉄冠子に御時宜をしました。 「いや、そう御礼などは言って貰うまい。いくらおれの弟子にしたところが、立派な仙人になれるかな....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
福に暮せましたので、私はまず第一に神様に謝し、次には貴下並びに貴下の前任者に厚く御礼を申し上げねばならぬ。自分の生涯は幸福であり、また自分の希望通りであった。そ....
三枚続」より 著者:泉鏡花
て、彼家から頼まれまして、先生様の御邸へ伺いますように、かねてお世話に相成ります御礼を申上げますよう、またどうぞ何分お願い申上げまするようにと、ことづかりました....
式部小路」より 著者:泉鏡花
お賤が、 「あいよ、お酌、」 「ヘッ、ありがとうざい、」と皆一所。吃逆と、返事と御礼と、それから東西と。 「おかみさん、難有え、お前さんの思召しも嬉しけりゃ、肴....