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御祖母
「御祖母〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御祖母の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
手が苦しそうに見えるまで面を歪《ゆが》めて水戸黄門様の声を絞《しぼ》りだすのに、
御祖母様は顔を顰《しか》め、「妾《わたし》はどうしても、浪花節は煩《うる》さいば....
「永日小品」より 著者:夏目漱石
ん付《づけ》にして呼んでいる。このお母《っか》さんの上に、また切下《きりさげ》の
御祖母《おばあ》さんがいて、その
御祖母さんがまた喜いちゃん喜いちゃんと呼んでいる....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
《どて》から下へ転がり落ちた事がある。不思議に怪我《けが》も何もしなかったのを、
御祖母《おばあ》さんが大層喜んで、全く御地蔵様が御前の身代りに立って下さった御蔭....
「門」より 著者:夏目漱石
て」と云って嬉《うれ》しそうに笑ったものがあった。 「私《わたし》それでもいつも
御祖母《おばば》さまなのよ。
御祖母さまの西洋の名がなくっちゃいけないわねえ。御祖....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
隠し所を説明する。
「とうとう古つづらの中へ隠しました。このつづらは国を出る時|
御祖母《おばあ》さんが餞別にくれたものですが、何でも
御祖母さんが嫁にくる時持って....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
十二になる筆子《ふでこ》のは、四角な字を入れた整わない候文《そうろうぶん》で、「
御祖母様《おばばさま》が雨がふっても風がふいても毎日毎日一日もかかさず御しゃか様....
「少年時代」より 著者:幸田露伴
御初穂を供える、大祭日だというて数を増す。二十四日には清正公様へも供えるのです。
御祖母様は一つでもこれを御忘れなさるということはなかったので、其他にも大黒様だの....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
まるで初陣の若武者を送るような感激で、送別の宴を開いた。 親類の者は皆、九段の
御祖母様の御大相《ごたいそう》が始った、と云いながら、集って、笑って、彼を祝して....
「祖母のために」より 著者:宮本百合子
び方に現れた。私は、思わず、 「おばあちゃん、いかがでした、安積は」 と云った。
御祖母様という言葉に暗示される威厳、構えというようなものが、自然とれていたものと....
「日記」より 著者:宮本百合子
りで御手紙なんかあげて置いて若し用の都合でよっていらっしゃる時間のない時なんかは
御祖母さまと御父様と両方から御こごとを頂戴しなくってはならなかったから………… ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
異議はないが、しかしどうも賛成ができん。子供でいられたころからあの方の御|祈祷は
御祖母の宮様から私が命ぜられていたものじゃから、今も何かといっては私に頼まれるの....
「日記」より 著者:宮本百合子
悪いのだろう。夜千葉先生へ御手紙をかき文科会雑誌をのぞいたほかのを皆御返しする。
御祖母上様が家へいらっしゃるとき門に車がぶつかってひっくり返ったと云うので、家中....
「日記」より 著者:宮本百合子
う。生きて居るには、生きて居る丈のわけがある筈だろう。 一月四日 両親弟達、芝
御祖母様、帝劇へ行らっしゃる。私が留守をして居ると泉沢氏が来る。 “お父さんは相....
「日記」より 著者:宮本百合子
午後、作楽館で千葉先生にお目にかかりに行く。少し御やせに成った。去月の十二日に
御祖母上をお失いになったと云う。あの先生の御顔の美しさから云うと、水浅黄などの似....