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「御立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
え、野村敏子さん。」 「敏子さん? じゃ私《わたし》と同じ名だわね。あの方はもう御立ちになったの?」 「いいえ、まだ五六日は御滞在《ごたいざい》でございましょう....
文放古」より 著者:芥川竜之介
候補者《こうほしゃ》のほかには理想って言葉を使わないんですもの。そのまた候補者の御立派《ごりっぱ》なことったら! そりゃあなたに見せたいくらいよ。ちょっと一例を....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
したが、どこかそこにうす暗い、沈んだ影がひそんでいて、殊に御装束でも召しますと、御立派と申しますより、ほとんど神寂《かみさび》ているとでも申し上げたいくらい、い....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
部屋の中には皮籠《かわご》ばかりか、廚子《ずし》もあれば机もある、――皮籠は都を御立ちの時から、御持ちになっていたのですが、廚子や机はこの島の土人が、不束《ふつ....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
あなた。今の御連れ様にどうかそう仰有《おっしゃ》って下さいまし。二度とこの近所へ御立寄りなすっちゃいけません。さもないと、あの方の御命にも関るような事が起ります....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
お増や、お前がよく申訣をそういっておくれ……」 それからお増が、 「お母さんの御立腹も御尤もですけれど、私が思うにャお母さんも少し勘違いをして御いでなさいます....
婦系図」より 著者:泉鏡花
、通れやしないわね。」 「ああ、もしもし、」 主税は身を躱して通しながら、 「御立腹の処を重々恐縮でございますが、おついでに、手前にも一杯、同じく冷いのを、」....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
たほどだった。 「いえ先生は既に亡くなられました。今日はそれをお教えして、死後の御立命をおすすめに来たのです。先生には死んだような気がなさいませんか」 「そうい....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
ってくれ。なに構わんから」 「焼き捨てろと仰有いますか。それはまことに――いや、御立腹はご尤もであります。御下命によりまして早速お目通りからこの珍画を撤去いたし....
火薬船」より 著者:海野十三
彼奴はカンバスの下に野菜と一緒になってかくれていたんですよ。ところが虎船長、大の御立腹ですわい。いまも船からの信号で、竹の手足をしばってつれもどれとの厳命ですぜ....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
れそうに、ビシャビシャと竹の尖を振うのは勿体ない。大慈大悲の仏たちである。大して御立腹もあるまいけれども、作がいいだけに、瞬もしたまいそうで、さぞお鬱陶しかろう....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。それについて姫は少しくお言葉を濁して居られましたが、何うやら小碓命様のその日の御立寄は必らずしも不意打ではなく、かねて時の帝から御内命があり、言わば橘姫様とお....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
も、中にも恐縮をしましたのは、汽車の厄に逢った一|人として、駅員、殊に駅長さんの御立会になった事でありました。 大正十(一九二一)年四月....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
ての物種だ」と駒越左内も臆病風。 九兵衛は又|家の大事と。 「どうか少しも早く御立退きを願いまする。お預かりの百両は、宿賃を差引いてお返し致しまするで、や、ど....
古事記」より 著者:太安万侶
木の實というのは、今のタチバナのことです。この天皇は御年百五十三歳、御陵は菅原の御立野《みたちの》の中にあります。 またその皇后ヒバス姫の命の時に、石棺作りを....