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御立ち
「御立ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御立ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
うとう我《が》を御折りになったと見えて、苦《にが》い顔をなすったまま、何事もなく
御立ちになってしまいました。
こう云う御間がらでございましたから、大殿様の御臨....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
部屋の中には皮籠《かわご》ばかりか、廚子《ずし》もあれば机もある、――皮籠は都を
御立ちの時から、御持ちになっていたのですが、廚子や机はこの島の土人が、不束《ふつ....
「母」より 著者:芥川竜之介
え、野村敏子さん。」
「敏子さん? じゃ私《わたし》と同じ名だわね。あの方はもう
御立ちになったの?」
「いいえ、まだ五六日は御滞在《ごたいざい》でございましょう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、しばらくお控えくださいまし。ここにあなたの偽物がまいって居りますから、どうか
御立ち会いの上で御吟味をねがいとう存じますが……」 はじめの女はいよいよ顔色を....
「好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
なりましたか」 「いいえ、途中、新栄町の芳香亭へ立寄って帰りました」 「芳香亭を
御立ちになったのは何時でしたか」 「よく覚えて居ませんが十一時過ぎではなかったか....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
《すすりなき》の涙は男らしい御顔を流れましたのです。御一人で小諸を負《しょ》って
御立ちなさる程の旦那様でも、奥様の心一つを御自由に成さることは出来ません。微々《....
「草枕」より 著者:夏目漱石
を見つけないうちに、死んでしまいそうです」 「本当に硯どころではないな。時にいつ
御立ちか」 「二三日《にさんち》うちに立ちます」 「隠居さん。吉田まで送って御や....
「それから」より 著者:夏目漱石
の間で世間話をしていたらしい。 「大変遅うがしたな。明日《あした》は何時の汽車で
御立ちですか」と玄関へ上るや否《いな》や問を掛けた。代助は、微笑しながら、 「明....
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
るにもかかわらず、有れども無きがごとくではなはだ御気の毒の至りであります。御腹も
御立ちになるでしょうが、根本的の議論なのだから、まず議論として御聴きを願いたい。....
「道草」より 著者:夏目漱石
、詳しい事はまるで分りませんのですから」 「じゃなお御心配でしょう。なるべく早く
御立ちになる方が好《い》いでしょう」 幸いにして父の病気は軽かった。しかし彼の....
「日記」より 著者:宮本百合子
要なる出来事〕 一日 陸路を白浜へ来る。 九日 帰京 二十日 父上名古屋へ
御立ち 二十二日 御帰京 二十五日 英男、寿江子、かあさま、成井助川に立つ....