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御貰
「御貰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御貰の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家」より 著者:島崎藤村
が使用った鍬の置いてある方を指して見せた。 「どうも済みやせん……へえ、それじゃ
御貰い申して参りやすかナア。鍬なんつものは、これで孫子の代までも有りやすよ」 ....
「芽生」より 著者:島崎藤村
しいことなどを言って、しきりに祈祷《きとう》を勧めて帰って行った。 「御祈祷して
御貰い成すったら奈何《いかが》です――必《きっ》と方角でも悪かったんでしょうよ」....
「草枕」より 著者:夏目漱石
ちかわ》へ身を投げんでも済んだ訳だね」 「ところが――先方《さき》でも器量望みで
御貰《おもら》いなさったのだから、随分大事にはなさったかも知れませぬが、もともと....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
――本来の面目を失って、無上の侮辱を受ける。 「一《はじめ》さんは、いつ奥さんを
御貰いなさるおつもりなんでしょう」と話しだけは上滑《うわすべり》をして前へ進む。....
「行人」より 著者:夏目漱石
に」
「佐野さんはああいうしっかりした方だから、やっぱり辛抱人《しんぼうにん》を
御貰《おもら》いになる御考えなんですよ」
お兼さんは岡田の方を向いて、佐野の態....
「それから」より 著者:夏目漱石
い」 「心配はせんがね。何か為たら好さそうなもんだと思うんだが」 「まあ奥様でも
御貰《おもら》いになってから、緩《ゆ》っくり、御役でも御探しなさる御積りなんでし....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
所有者だったからである。この場合いつもの僕なら、千代ちゃんもついでに結《い》って
御貰いなときっと勧めるところであった。しかし今の僕にはそんな親しげな要求を彼女に....
「道草」より 著者:夏目漱石
のとして放棄されてしまった。 二十三 「貴夫《あなた》どうしてその御縫さんて人を
御貰《おもら》いにならなかったの」 健三は膳《ぜん》の上から急に眼を上げた。追....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
の脳天がそんなに禿げちゃ見苦しい。不具《かたわ》だ」
「不具《かたわ》なら、なぜ
御貰いになったのです。御自分が好きで貰っておいて不具だなんて……」
「知らなかっ....