御辞儀[語句情報] » 御辞儀

「御辞儀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御辞儀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
しながら、その蛇の目を受取ると、小僧は生意気に頭を掻いてから、とってつけたように御辞儀をして、勢いよく店の方へ駈けて行ってしまいました。そう云えば成程頭の上には....
岩石の間」より 著者:島崎藤村
、見に来る町の子供等もあった。中には塾の生徒も遊びに来ていて、先生方の方へ向って御辞儀した。生徒等が戯れに突落す石は、他の石にぶつかったり、土煙を立てたりして、....
新生」より 著者:島崎藤村
り申上げて相済みません」 そう言いながら女中は自分の膝《ひざ》の上に手を置いて御辞儀した。 「歌の一つも聞かせて下さい」 と岸本は言出した。すこしの酒が直《....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
考えに沈んでいた。そこへマハルキーン(Maharchien)がやってきて、恭しく御辞儀をしてこう言った。『主よ、もし御心に叶わば、どうか、物の始まりがいかなる法....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
に餅を載せて曳いて行くのは、古めかしい無邪気な風俗だ。幼いものの楽みとする日だ。御辞儀 私達の学校の校長が小諸小学校の校堂に演説会のあったのを機会として、医者....
」より 著者:島崎藤村
シコマった。 「さあ、やっとくれや」 と達雄は慰労うように言った。隠居は幾度か御辞儀をして、「頂戴」と山盛の飯を押頂いて、それから皆なと一緒に食い始めた。 「....
」より 著者:島崎藤村
姪の前に頭を下げた。 お俊やお延は笑った。そして、叔父の方へ向いて、意味もなく御辞儀をした。 漸く三吉は箸を執り上げた。ウマそうな味噌汁の香を嗅いだ。その朝....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
に生りょうとも、新蕎麦と河豚は老人、生命に掛けて好きでござる。そればかりは決して御辞儀申さぬぞ。林間に酒こそ暖めませぬが、大宮人の風流。」 と露店でも開くがご....
ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
方を指して、年をとってから帰って来たおげんの旦那だ。弟は養子の前にも旦那を連れて御辞儀に行き、おげんの前へも御辞儀に来た。その頃は伜はもうこの世に居なかった。到....
雪ちゃん」より 著者:寺田寅彦
だかいたいたしくも思われ、また散歩に出掛ける途中、御使いから帰って来るのに会う時御辞儀をして自分を見て微笑する顔の淋しさなどを考え、この児には何処にか病気でも潜....
新年雑俎」より 著者:寺田寅彦
だけは玄関まで侵入して名刺受けにこっそり名刺を入れておいてから一遍奥の方を向いて御辞儀をすることにしていたのであるが、いつか元旦か二日かが大変に寒くて、おしまい....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
ら御出張どすか、と言う。いかにも、そうだ、と答えると、感に堪えて、五六ぺんぐらい御辞儀をしながら唸っている。話すうちに分ったのだが、僕達を特に密令を帯びて出張し....
コーカサスの禿鷹」より 著者:豊島与志雄
た。 「いつも御機嫌よろしゅうて、結構でございます」 禿鷹が丁寧《ていねい》に御辞儀《おじぎ》をするのに、山の神は大様《おうよう》にうなずいてみせました。 「....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
のです。 また哄笑が爆発する。一通り哄笑が終ると、一同は改まって、大納言に慇懃な御辞儀をする。それが済むと、再び私語・囁き。 御行 分りましたかな?……そう云う....
肉腫」より 著者:小酒井不木
た。 患者の呼吸は急にせわしくなった。 「きいて下さいますか。有難いです」と、御辞儀をして「お願いというのは他ではありません、このできものを取って頂きたいので....