御門番[語句情報] » 御門番

「御門番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御門番の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ほうを目ざしていったという事実が判明したものでしたから、右門は居合わした詰め所の御門番衆について、それから先の行き先を尋ねました。 「いましがた色の黒い出っ歯の....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
よった時、ちかりと目に這入ったものはその武者窓囲《むしゃまどがこ》いにされている御門番詰所の中から、洩れるともなく洩れて来た灯りです。深夜の九ツ過ぎに御門番詰所....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
より用意がありますから之を佩して、翌朝の五つ時に虎の門のお上屋敷へまいりますと、御門番には予て其の筋から通知がしてありますから、大藏を中の口へ通し中の口から書院....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
盗賊改めの廃止、中奥御小姓同御番の廃止、御持筒頭の廃止、御先手御留守番と西丸御裏御門番と頭火消役四組との廃止なぞも、またその結果だ。すべて古式古風な散官遊職は続....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
であります。 「次第によったら、この能登守殿のお屋敷の中へ忍び込んだかも知れぬ、御門番を起して案内を願うてみようか」 「この夜中《やちゅう》、お騒がせ申しては相....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
郎を後《しりえ》に従えた、門倉平馬、土部三斎隠居屋敷、通用門の潜りを叩いて、 「御門番、御蔵前の門倉だ」 長屋門の出格子から、不精《ぶしょう》そうな門番の顔が....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
二十一日のお泊番は知っています」 國「殿様のお泊番を知りながらなぜ門番をしない、御門番は御門をさえ堅く守って居れば宜いのに、熱いからといって女|計りいる庭先へ来....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うしたらよろしうございましょう」 「これから行って、橋を渡って大手の御門へ入り、御門番には、御支配様のところへ通る、有野村の伊太夫から来たと言えば、きっと通して....
丹下左膳」より 著者:林不忘
「この夜ふけに何者だ? なんの用で参った?……おお! 見れば若い女のようだが」御門番の士がのぞいてみて不審がお。 「はい。実はいそぎを要しまして、駈込みのおう....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ない。 ぐるっと角をまがって、佐竹様のおもて御門から、木戸をあけて飛びこんだ。御門番がおどろいて、 「おい、コラコラ、なんじゃ貴様は」 あっけにとられている....
南国太平記」より 著者:直木三十五
ゃ、ここで失礼いたしやす」 庄吉は、丁寧に、御叩頭をして門番の窓下へ行って 「御門番」 と、怒鳴った。そして、何か、紙包を渡して、物を頼んで、雨の中を、闇に....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
まれて何か慰められながら、泣き泣きお白洲《しらす》から下がって来た。おもてには、御門番と争う大声がしていた。六尺を持った同心や、書類をかかえた与力たちが、袴《は....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
とまたすぐに、忙しそうに出て行った。 * * * 「御門番。おい、御門番」 同じ夜の宵の口。 安治川屋敷の袖門のかげに立って、あ....
ゆめの話」より 著者:室生犀星
が今まで見ていた夢なんでございます。わたしは暮れてからまだ一度も外へは出ません。御門番におたずね下すってもわかることなんです。それだのにこんなに肩さきに血が出て....