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御食
「御食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
が帰ってしまうと、日暮までは婆やを相手に、何か話して御出ででした。それから御湯や
御食事をすませて、十時頃までは蓄音機《ちくおんき》を御聞きになっていたようです。....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
いま》しい思いをしていた。」
「それはさぞかし御難儀《ごなんぎ》だったでしょう。
御食事は勿論、御召し物さえ、御不自由勝ちに違いありませんから。」
「いや、衣食は....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
のつくろいをしていた。突然の侵入者にいささかうろたえてお茶の用意をはじめた。 「
御食事はまだでございましょう」 「あの、私結構ですのよ。ほしくないのですから、本....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
」(代匠記)等というが、こういう解釈の必要は毫も無い。 ○
御食むかふ南淵山の巌には落れる斑雪か消え残りたる 〔巻九・一七〇九〕 柿本人麿歌....
「鵺」より 著者:楠山正雄
りました。そういうことが三日四日とつづくうち、天子さまのお体は目に見えて弱って、
御食事もろくろくに召し上がれないし、癇ばかり高ぶって、見るもお気の毒な御容態にな....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
ねた。 「ええ、ええ、おありではございませんとも、旦那さま。あの方は一度もここで
御食事をなさいません、」とその召使頭が答えた。「実際、私どもはお屋敷のこちらの方....
「阿芳の怨霊」より 著者:田中貢太郎
処の旅宿へ草鞋を解いた。宿の婢は物慣れた調子で由平を二階の一間へ通した。 「直ぐ
御食事になさいますか」 「さあ、たいして腹も空いていないが、とにかく持って来ても....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
らいはジロリストの御機嫌奉仕も致さねばならず、この忙しさは心たのしいものである。
御食事がすむ、姫君方はお疲れだから、それ御寝所の用意を致せというので、私があらゆ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
たくり、チヤホヤしたから、それからは親分が見廻りにくるたび御休憩の家となり、親分
御食事中はほかのお客はお断り。門前払いだ。 やがて親分が酔っ払う。親分と内儀だ....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
はちッともなかったようですよ。朝は忙しいので、特におかまいもしませんでしたけど、
御食事中の御様子やなどでも、ね」 「特に親しくしてらした女友だちは?」 「そう。....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の用意ができた。大伍はようやく寝ぼけ眼をこすッて起きてきたから、 「私が旦那様に
御食事を差上げます」 と大伍のカギをかりで、二階へ夕食を運んだ。日中は誰も便器....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
当も効を見ず、涙が出て留度が無かった。 されば本陣御着にても、御湯浴、御召替、
御食事など、お側小姓も、お付女中も、手の出しようが無い為に、異例では有るが本陣の....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
がけなきご用命に接して、何かお肴をも奉らんと厨房を捜したが、何もない。 『夕べの
御食奉りし後は、何参らせん品もございません』 と、近侍の公卿に復命した。 『け....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
話でのせいか、老けて生真面目な声だった。先生といわれて、信吉は苦笑した。 「――
御食事にいらっしゃいません……?」 「ああ、ありがとう」 ロビイへ降りて行くと....
「古事記」より 著者:太安万侶
出雲の臣の祖先のキヒサツミという者が、青葉の作り物を飾り立ててその河下にも立てて
御食物を獻ろうとした時に、その御子が仰せられるには、「この河の下に青葉が山の姿を....