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御飯
「御飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
》でおしまいなんだそうだ。だから今夜は僕の知っている家《うち》へ行って、一しょに
御飯でも食べようじゃないか。」
「そう、私《わたし》どっちでも好いわ。」
お君....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
は黙っていらっしゃい。あなたのように莫迦正直では、このせち辛《がら》い世の中に、
御飯《ごはん》を食べる事も出来はしません。」と、あべこべに医者をやりこめるのです....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
よ。」
三
その夜《よ》わたしは結《ゆ》い燈台《とうだい》の光に、御主人の
御飯を頂きました。本来ならばそんな事は、恐れ多い次第なのですが、御主人の仰《おお....
「百合」より 著者:芥川竜之介
いつか膳《ぜん》を置きざりにしたまま、流し元の框《かまち》にしゃがんでいた。
「
御飯を食べてしまえよ。二本芽でも赤芽でも好《い》いじゃないか。」
母はだだ広《....
「或る女」より 著者:有島武郎
いたわるようにふとんから立ち上がりざま、
「すみませんでした事、義一さん、あなた
御飯はまだでしたのね」
といいながら、腹の痛むのをこらえるような姿で古藤の前を....
「或る女」より 著者:有島武郎
領しきった自信を誇りがな微笑に見せながら倉地はこういった。
「読むとせっかくの昼
御飯がおいしくなくなりますもの」
そういって葉子は胸《むな》くその悪いような顔....
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
》でした。だからあんまり人からは、かわいがられなかったし、友達もない方でした。昼
御飯がすむと他《ほか》の子供達は活溌《かっぱつ》に運動場《うんどうば》に出て走り....
「火事とポチ」より 著者:有島武郎
していた。ほんとうに井戸がわまでが真白《まっしろ》になっていた。
橋本さんで朝
御飯《あさごはん》のごちそうになって、太陽が茂木《もぎ》の別荘《べっそう》の大き....
「星座」より 著者:有島武郎
「父がよろしくと申されましたかね。あの(といって柱時計を見かえりながら)お前もう
御飯を召しあがりましたろうね」
と憎さげにまた書物を取り上げた。どうかすると気....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、島田を揺ってら。」 「ちょいと、番ごといがみあっていないでさ。お源や、お客様に
御飯が出そうかい。」 「いかがでございますか、婦人の方ですから、そんなに、お手間....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
。 色は浅黒いが容子の可い、その年増の女中が、これには妙な顔をして、 「へい、
御飯は召あがりますか。」 「まず酒から飲みます。」 「あの、めしあがりますものは....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
ずか入って、寝ている人間の、裾だって枕許だって、構やしません。大まかに掻捜して、
御飯、お香こう、お茶の土瓶まで……目刺を串ごと。旧の盆過ぎで、苧殻がまだ沢山ある....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
りと開けて見て、無雑作に突込んで、 「お婆さん、勘定だ。」 「はい、あなた、もし
御飯はいかがでござります。」 客は仰向いて、新に婆々の顔を見て莞爾とした。 「....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
はたよりのない身で毎日ほねをおって賃仕事をしているのだがたのむ人が少いので時々は
御飯も食べないでいるのがここから見える。私はそれがかわいそうでならないから何かや....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
鬼子母神、七面大明神、妙見宮、寺々に祭った神仏を、日課のごとく巡礼した。 「……
御飯が食べられますように、……」 父が存生の頃は、毎年、正月の元日には雪の中を....