微瑕[語句情報] »
微瑕
「微瑕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
微瑕の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
さえおろそかにはしなかった。近習の者も、一足進み一足退くにも儀礼を正しゅうして、
微瑕《びか》だに犯さぬことを念とした。君臣の間に多少は存在していた心安さが跡を滅....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
度母君に対してやゝ苛※の言を漏らしたと云って、痛恨して居る。若し其れをだに白璧の
微瑕と見るなら、其白璧の醇美は如何であろう。彼の様な汚穢な心と獣的行の者は慙死し....
「源氏物語」より 著者:紫式部
すがね」 と宮は謙遜しておいでになったが、においの繊細なよさ悪さを嗅ぎ分けて、
微瑕も許さないふうに詮索され、等級をおつけになろうとするのであった。源氏の二種の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いまだに不完全なものだろうと思われる。姫宮の教育は最高の女性を作り上げる覚悟で、
微瑕もない方にして、一生を御独身でお暮らしになってもあぶなげのない素養をつけたい....
「徒然草の鑑賞」より 著者:寺田寅彦
ったりするのは滔々として天下の風をなしている。人の書いた立派な著書の中から白玉の
微瑕のような一、二の間違いを見付けてそれをさもしたり顔に蔭で云いふらすのなどもそ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
初の一人《いちにん》たり。その著歌麿伝の価値は此《かく》の如き白璧《はくへき》の
微瑕《びか》によりて上下《じょうげ》するものに非《あら》ず。歌麿一家の制作に対す....