微罪[語句情報] » 微罪

「微罪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

微罪の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
評のうちに、公判に付せられたのは申すまでもありません。全体、未成年者でもあるし、微罪不検挙になるはずであったのですが、この少年が、癇癪玉でもって実際に恐喝したと....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
果、ついにみすみすその国法の適用を一部において中止せねばならなくなっている事実(微罪不検挙の事実、東京並びに各都市における無数の売淫婦が拘禁《こうきん》する場所....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
の前に記されてあった文字が、彼をして一道の光明を認めさせたのであった。それは――微罪不検挙(始末書提出) 活動写真撮影業及び活動写真機械及附属品販売業|並にフィ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
は、少々受取りにくい次第である。やはり「切」は「斬」であって、事一銭に関する如き微罪といえども、斬罪の厳刑をもってこれを処分し、毫も仮借することなきぞとの意を示....
梟雄」より 著者:坂口安吾
った。 院内の清潔をみだす罪人を――罪人や領内の人々の判断によるとそれは甚しく微罪であったが――両足を各の牛に結ばせ、その二匹の牛に火をかけて各々反対に走らせ....
頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
へいもん》は、これもまた人を十分威嚇するに足る罰である。※《かみきり》に至っては微罪中の微罪だが、かつてどれほど多くの人が、くりくり坊主にされたため、彼の社会か....
織田信長」より 著者:坂口安吾
長田、今は山城 というのが、当時の落首だ。山城とは、斎藤山城入道道三のことだ。微罪の罪人を牛裂きにしたり、釜で煮殺したり、おまけに、その釜を、煮られる者の女房....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
に開墾をはじめた悪者でござる。ウンとこらしめて下され」 という返答だった。幸い微罪によって一月ばかりで釈放されたが、わが家へ戻ると、一足も玄関へ入れず、お前の....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
は度量海の如き大人格でも、清濁|併せ呑む大腹中でもなかった。それよりはむしろ小悪微罪に触れるさえ忍び得られないで独りを潔うする潔癖家であった。濁流の渦巻く政界か....
大岡越前」より 著者:吉川英治
三頭のうちの一頭の裸馬の背を見て。 なんとそれは、姿こそ変れ、ひと月ほど前に、微罪で捕まった味噌屋の久助ではないか。 「よもや?」と、眸をこらし、心をしずめて....