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心ともなく
「心ともなく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心ともなくの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
て遣って下さい」 と馬作はのべつに喋って居ります。山三郎は其の話を聞きながし、
心ともなく今小兼の出て来た葮簀張の中を見ますると十八九の綺麗な娘、思わず驚きまし....
「源氏物語」より 著者:紫式部
じっていて、満足のできるほどあの方をながめることができたのであったならと思うと、
心ともなく歎息の声が発せられた。 「一品の宮さんへお手紙をおあげになることがあり....
「おとずれ」より 著者:国木田独歩
の顔の色のごとく、これに映るわが顔は亡友の棺を枯れ野に送る人のごとし。目をあげて
心ともなく西の空をながむればかの遠き蒼空の一線は年若きわれらの心の秘密の謎語のご....
「文づかい」より 著者:森鴎外
立したる、その姿いといと気高く、鴨居柱を欄にしたる一面の画図に似たりけり。われは
心ともなくその面を見しに、この女官はイイダ姫なりき。ここにはそもそもいかにして。....
「書記官」より 著者:川上眉山
りてよくも見えねど、細面の色は優れて白く、すらりとしたる立姿はさらに見よげなり。
心ともなくこなたを打ち仰ぎて、しきりにわれを見る人のあるにはッとしたるごとく、急....