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心を動かす
「心を動かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心を動かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
七 懺悔《ざんげ》
わたしたちはあらゆる懺悔《ざんげ》にわたしたちの
心を動かすであろう。が、あらゆる懺悔の形式は、「わたしのしたことをしないように。....
「或る女」より 著者:有島武郎
……そうそう(木村の口調を上手《じょうず》にまねながら)『わたし、もしほかの人に
心を動かすような事がありましたら神様の前に罪人です』ですって……そういう調子です....
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
親とか子とか兄弟とか、朋友《ほうゆう》とか社会とか、人の周囲《まわり》には人の
心を動かすものが出来ている。まぎらす者が出来ている。もしこれ等が皆《み》な消え失....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
ろいろの意地が重なっているのである。でないとした所が、今になって武士たるものが、
心を動かすべき筈はないのである。 豊臣家譜代の連中が、関東方に附いて城攻に加っ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
なすにあらず、しかれども権力を失いたる政事家がその持説として唱道し、大いに世道人
心を動かすに至りてはすなわち一の論派と見做すにおいて妨げあらじ。この急進論派は他....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
だ、それに違いなかろう」 「それは……それは、そういわないとあの場合、捜査課長の
心を動かすことが出来なかったからです」 「バカ。捜査課長にあれを連想せしめるよう....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
は、「いのちのたたかい」ということを、ふとおもいました。これもやはりわたしたちの
心を動かすものでした。 空気と光は花と仲よしでした。それでも光がよけいすきなの....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
はない。今度のことも據ろなく頼まれたのであると切りに訴えたが、彼女の涙は名奉行の
心を動かすことは能なかった。しかし名奉行にも涙が無いのではなかった。四人の中で三....
「城」より 著者:カフカフランツ
こで、それ以上の禍いを未然に防ごうと思い、それには頼んだりおどしたりしてあなたの
心を動かすこと以外には手がないのだ、と思ったのです。そのうち、わたしは全体をもっ....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
もかくけしからぬことではあった。 将校はすぐに正気を取りもどした。 「あなたの
心を動かすつもりではなかったのです」と、彼はいった。「あのころのことを今わかって....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
で二人なり三人なり付いて居ることもあるけれども、余り騒がしく話をしたりまた病人の
心を動かすような話は決してしない。
それから病人が何か必要に迫られて心の中に望....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
して、船客、上等四十人、中等下等七、八百人あり。午後六時抜錨。湾内の夜景、実に吟
心を動かす。 遼湾風浪晩来恬、涼月印夜港頭却多趣、万灯影裏一峰尖。 (遼湾の風浪....
「机前に空しく過ぐ」より 著者:小川未明
ました。 それに較べれば、人生の夏も過ぎんとする、四十を越した時でさえ、さまで
心を動かすこともなくて済んだと記憶しています。 かのロマンチシズムの恍洋たる波....
「読んできかせる場合」より 著者:小川未明
とえ読まれる事柄の細かな筋はよく分らなくとも、部分、部分に、空想を逞うして同じく
心を動かす。 「お母さん、そして、どうなったのですか?」 こういう風に、自発的....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
る菊本氏に使ってくれるような依頼の手紙を書くことにした。 しかし私には菊本氏の
心を動かすほどの文才はない。一策を思いついた私は夜店の古本屋をあさって、五銭で「....