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「心思〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心思の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
過失ですもの。」諦め深い若い薬剤師は人なつこく私を慰撫した。 「けれど、貴方は内心思っていらっしゃる、他の事を! 他の事を!」 「いいえ、之丈です。貴方の妹は寧....
反戦文学論」より 著者:黒島伝治
は起る。国家主義が人類の意志に背く所に戦争は起る。これが「或る青年の夢」を貫く中心思想である。すべてが人類である。人類は、万物の霊長でほかの動物とは、種を異にす....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
なく、その身は獄舎の中にありながらも、夫人マリアの慰藉と奨励とを受けつつ、一意専心思いを著述に潜めておった。かくて後には、典獄の許可を得て、ゴルクムなる友人たち....
伸子」より 著者:宮本百合子
は、第一、母の期待通りの返事を佃がしたことが、残念であった。母は、それ見ろと、内心思わずにはいられないであろう。それ見ろと思うことは、取りも直さず、佃が、彼女の....
是は現実的な感想」より 著者:宮本百合子
い興味をもった。あれは未だ纏った考えと云うより、一つの暗示にすぎないから、女性中心思想によって敷衍された結論に猶考える余地があるとしても、その核心である女性のデ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《とぎばなし》のようなものです。アミエルは、ミゼラブルの雄大なる構想を支配する中心思想を知ろうと思って、三千五百頁のあの大冊を幾度も繰返して読んだ後に、こういう....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
うことの出来る程であり、長歌には、「聞く人の鑒にせむを、惜しき清きその名ぞ、凡に心思ひて、虚言も祖の名|断つな、大伴の氏と名に負へる、健男の伴」というような句が....
ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
ti だ。言いかえれば、婆羅門宗においてはたった一つだった本尊が、つまり、その中心思想がヤトラカン・サミ博士の印度教では、三つの形にわかれて顕現している。婆羅と....
暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
うことは、決してそう難しいことでもないのだ。そしてもしこう云う試をして、誰かが中心思潮となっている論説を覆して、更にその聴衆に、新な出発点と結論とを与えたら、そ....
縁談」より 著者:佐藤垢石
持ちの娘だ』 『歳はいくつになる』 『掛値なしの三十四歳だ。僕が、独身ならばと内心思っているのだけれど――』 『いやに煽動的だね。だが、僕の方が少し歳が行き過ぎ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
げずとも、秦の豫讓の故事に擬らえ、この頭巾を突き破るは実父の仇大野の首を掻き取る心思い知れや、大野惣兵衞」 と彼の頭巾をズタ/\に突き破り、國俊の小脇差を持ち....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
しく崩れ行きて、しかも東洋思想の優れたるものあるを覚らずして、いずれに頼るべき中心思想なく、迷いわずらい、頽廃の兆さえ歴然と見えるようであります。反省すべき都会....
硝子を破る者」より 著者:中谷宇吉郎
に陥ることもあり得ようというのである。話しながら拙《まず》い答弁をしたものだと内心思っていたら、果《はた》して「バタアンにおけるマックァーサー軍は、全く救援の望....