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「心火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心火の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
行くのに、永遠な灰色の沈黙の中にくずれ込んでしまうのに、目前の貪婪《どんらん》に心火の限りを燃やして、餓鬼《がき》同様に命をかみ合うとはなんというあさましい心だ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いるために火を見ることはできない。しかしその反映を太陽に見ることができる。この中心火の周囲を地球、太陰、太陽及び諸遊星が運行している。これらのものも地球と同じよ....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
―たといそれが、実家と言う時、魔の魂が入替るとは言え――半ば狂人であるものを、肝心火の元の用心は何とする。……炭団、埋火、榾、柴を焚いて煙は揚げずとも、大切な事....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
汽車が黒煙を吐いている。 かえりにその線路を横切る。踏切に札が立っている。「小心火車」とある。火車とは汽車のこと。さしずめこれは「汽車に注意すべし」ぐらいのと....
南北の東海道四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
て手桶の水をかけた。 「産後に死んだ女房子の、せめて未来を」 するとかけた水が心火になって燃え、其の中からお岩の嬰児を抱いた姿があらわれた。 伊右衛門は驚い....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
その場限りではなかった。その時法水は、ただそれらしい符合に打たれただけで、やがて心火にめぐりはじめる、片輪車のことなどは毛ほども知らなかったのである。 法水が....
多神教」より 著者:泉鏡花
その呪詛の火を払い消さんとするや、かえって青き火、幣に移りて、めらめらと燃上り、心火と業火と、もの凄く立累る)やあ、消せ、消せ、悪火を消せ、悪火を消せ。ええ、埒....
黒田如水」より 著者:吉川英治
容である。 これには秀吉もはたと当惑した。信長の余りに烈しくて冷やかなる愛情の心火にふと涙がこぼれかけた。かくまでに遊ばさなくてもと官兵衛の身になってうらめし....