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心理
「心理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
、一時の快《かい》を貪《むさぼ》るように、いやが上にも苦しまねばやまない、病的な
心理の一例であろうか?
「この御正月でございました。」
女はこう答えてから、ち....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
しかし平吉が酒をのむのは、当人の云うように生理的に必要があるばかりではない。
心理的にも、飲まずにはいられないのである。何故かと云うと、酒さえのめば気が大きく....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
うに聞えたのでしょう。(僕は実はM子さんに、――と云うよりもM子さんと云う少女の
心理に興味を持っていたのですが。)M子さんは幾分か拗《す》ねたようにこう言って手....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
めに教師《きょうし》になった。こう云う事実を見れば足りることである。が、あの実験
心理学者はなかなかこんなことぐらいでは研究心の満足を感ぜぬのであろう。それならば....
「二つの道」より 著者:有島武郎
ある。
すべての迷信は信仰以上に執着性を有するものであるとおり、この迷信も群集
心理の機微に触れている。すべての時代を通じて、人はこの迷信によってわずかに二つの....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
る畳屋の店へ飛び上がってしまったのを覚えている。 僕は今漫然と「いじめっ子」の
心理を考えている。あれは少年に現われたサアド型性欲ではないであろうか? 杉浦は僕....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
れは疑いもなく愛の存するところには何処にも観察される現象である。実際愛するものの
心理と行為との特徴は放射することであり与えることだ。人はこの現象の観察から出発し....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
一般に激情的なカットを撮る場合に考慮すべきことは人間の感情には麻痺性があるという
心理的事実である。通例いわゆる甲らを経た俳優ほど感情を動かすことなくして激情を表....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
うな苦痛である独居のさびしみを、何の苦もないありさまに振舞うている。そういう君の
心理が僕のこころでどうしても考え得られないのだ。しからば君は天性冷淡な人かとみれ....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
る強味なのだ。 最後に創作家としての江口は、大体として人間的興味を中心とした、
心理よりも寧ろ事件を描く傾向があるようだ。「馬丁」や「赤い矢帆」には、この傾向が....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
である。これは何もいまさら私が指摘するまでもなく、いやしくも現代の紳士階級の一般
心理に関心を持つほどのものならだれしもがとつくの昔に気づいている現象である。 「....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
は、実は今日の悪であり、昨日までの悪が実は今日の善であると思い直すことは、人間の
心理としてなかなか容易なことではない。 しかし、改めてそこから出直すのでなくて....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ったような封建的な――というよりは近代的なといった方が当るかも知れぬ――ある百姓
心理のこり固まりなのだ。 彼らは最初、きまって無我夢中に働く。馬車馬のように向....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
実際となり、実際上応用するところのもの、これを論究しては理論となる。形而上哲学、
心理学等は理論哲学なり、宗教学、教育学等は実際哲学なり。この二者互いに相まちて、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
する戦費を、その道に明るい一友人に概算して貰った。友人の私に示した案は私の立案の
心理状態と同一で、どうやら内輪に計算されているらしい。 私の考えでは軍は政府に....