心算[語句情報] »
心算
「心算〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心算の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
事ばかり仰有《おっしゃ》います。ではもう始めから私《わたくし》を、御捨てになる御
心算《おつもり》でございますか。」と、優しく若殿様を御睨《おにら》みなさいました....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
》に派手《はで》な縞の背広を着た若い男がいて、これも勝美夫人の会釈の相手をさがす
心算《つもり》だったのでしょう。※《におい》の高い巻煙草を啣《くわ》えながら、じ....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
祖母は病気の孫がすやすや眠り出したのを見て、自分も連夜の看病疲れをしばらく休める
心算《つもり》だったのでしょう。病間《びょうま》の隣へ床《とこ》をとらせて、珍ら....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
は、驚いた。ゾイリアを御存知ないとは、意外ですな。一体どこへお出《い》でになる御
心算《おつもり》か知りませんが、この船がゾイリアの港へ寄港するのは、余程前からの....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
ずませた調子で、
「でも先生、僕たちは大抵《たいてい》専門学校の入学試験を受ける
心算《つもり》なんですから、出来る上にも出来る先生に教えて頂きたいと思っているん....
「路上」より 著者:芥川竜之介
、天才は皆そうなのかも知れない。」
土耳其帽《トルコぼう》は俊助の賛成を求める
心算《つもり》か、わざとらしく声高《こわだか》に笑って見せた。が、俊助は下を向い....
「竜」より 著者:芥川竜之介
はいよいよ三月三日に天上する事になったが、決してお前たち町のものに迷惑はかけない
心算《つもり》だから、どうか安心していてくれい。』と人語を放って申しました。そこ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
「鳩《はと》を助けてやろうと思ったのだ。」
「私《あたし》たちだって助けてやる
心算《つもり》でしたわ。」
三番目の娘は笑いながら、活《い》き活《い》きと横合....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
まうのですが、ちょうどその夜は日の暮からさっと一雨かかったので、始は雨止みを待つ
心算《つもり》ででも、いつになく腰を落着けたのでしょう。色の白い、眉の迫った、痩....
「階段」より 著者:海野十三
いた女学生の三人連れが、僕の鼻の前を掠めて行ったが、その三人目の女学生がどういう
心算だか急に駈け上ったので、パッと埃がたって僕の眼の中へとびこんで来た。僕はもう....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
「尤も、紅子と素六とは、清兄さんも話せるようになった、だがこれは日頃の罪滅ぼしの
心算なんだろう、なんて減らず口を叩きながら、盛んにポリポリやってたようだ」 「清....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
し。お前は私を何だと思っているのだえ。私はまだお前に欺される程、耄碌はしていない
心算だよ。早速お前を父親へ返せ――警察の御役人じゃあるまいし、アグニの神がそんな....
「科学時潮」より 著者:海野十三
と、死の谷の方へ脱兎の如くに早く駈け出して行ったのだった。多|分始めから脱走する
心算だったらしい、と一同の意見は一致した。――其の時、急に此の脱走したと思った死....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
み心地よい北海道、争闘のない世界たらしめたい念願が迸り出るからである。殊更に作る
心算で個性を無視した虚偽なものは歌いたくないのだ。 はしたないアイヌだけれど日の....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
風位いには驚きません。歌論は歌論へ、秋月は歌心へ、帰り行く友を送ってそこらまでの
心算がやがて博多の街つづきである箱崎になんなんとする地蔵松原――二里余もつづく千....