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心配性
「心配性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心配性の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
れたまえ。まだ誰《だれ》にも話しやしますまいねと云った。女のような声を出すだけに
心配性な男と見える。話さない事はたしかである。しかしこれから話そうと云う心持ちで....
「明暗」より 著者:夏目漱石
《なぞ》のように不断から見つめていた。
「でも継子さんは仕合せね。あたし見たいに
心配性《しんぱいしょう》でないから」
「あの子はお前よりもずっと
心配性だよ。ただ....
「道草」より 著者:夏目漱石
まるで口にしなかった。健三も訊いて見ようとは思わなかった。生《うま》れ付《つき》
心配性な彼は、細君の唸《うな》り声を余所《よそ》にして、ぶらぶら外を歩いていられ....
「野分」より 著者:夏目漱石
思案《しあん》じゃ仕方がないじゃありませんか」 「どうも御前《おまえ》はむやみに
心配性でいけない」 「心配もしますわ、どこへいらしっても折合《おりあい》がわるく....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
へじわじわと坐り蹲んでいた。頭がぼんやりしていて涙は零さなかった。 わたくしは
心配性の逸作に向って、わたくしが父の死を見て心悸を亢進させ、実家の跡取りの弟の医....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、にわかに顔色を寂しそうにした。
「私たち三人の兄弟のうちで、お前さん一人だけが
心配性で、物事にひどく屈托をして、悪いほうへ悪いほうへと、考えまわして行くという....
「花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
ふいてもらっている一人の児分、 「失礼ですがニキビでもおつぶしになったのですか」
心配性のラキ子さんがまゆをひそめると、 「いや、いまの芝居でサッと頬をやられまし....
「審判」より 著者:カフカフランツ
んばかげたことだ。もとより願書というのはほとんど際限のない仕事であった。たいして
心配性の人間ではなくとも、願書をいつか仕上げるというようなことはできない相談だ、....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
だって今に馬車へ乗るようになるだろうからそんな狭い家にいるはずがない」お代の母は
心配性「ですがね、家は広くっても寝道具や何かがまだよく揃いますまい」父「イヤそれ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いで言った。 「こんな夜、わしが踊り明かしていると、お耳にしたら、またまた、あの
心配性な、母の尼公が、お病を重くするかもしれん。止めよう、止めよう」 彼が恐い....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
示すものといわねばならぬ。もちろんそんな事はないのであるから、この改革は日本人の
心配性をあらわす一例と見る事が出来る。 更に正確にいえば、ドイツ模倣の一年志願....