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心音
「心音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心音の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カズイスチカ」より 著者:森鴎外
をしている。 花房は聴診器を佐藤の手に渡した。 「ちょっと聴いて見給え。胎児の
心音が好く聞える。手の脈と一致している母体の
心音よりは度数が早いからね。」 佐....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
失い、体温は死温に近いほどに低下しているけれども、微かに呼吸を続け、微弱ながらも
心音が打っている。そして、顔だけを除いて、全身を木乃伊のように毛布で巻き付けられ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
から、自分の耳に押当てて、一心に聴神経を集中しているようで御座います。
屍体の
心音を聴く。……おお……何という奇怪な若林博士の所業で御座いましょう。見ている者....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
うにへこんでいた。 だが、あやしいことにスットン、スットンと音が聞える。正しく
心音と思われる。 袋探偵はこのことをまことに若紳士に告げ、その注意を喚起した。....
「女流作家として私は何を求むるか」より 著者:宮本百合子
したか。世の中に一人あって二人とないあの芸術、物理学的な機械観念から離れた真実の
心音、あの心境が創作の上に移し得られるならばと思います。名匠が仏体を刻む鑿の音、....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
はみんないっしょに動いている。その幾万幾億とも数知れぬ心臓が一時に動くので、その
心音が集まって、ザアッザアッと鳴っているのだなと思う。あのお茶を持ってきた海の乙....