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「必需品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

必需品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
工場細胞」より 著者:小林多喜二
賃銀の高低を方眼紙にひかされた。――世界的に云って、名目賃銀は降っていたし、生活必需品の価格と比較してみると、実質賃銀としても矢張り下降を辿っている。「H・S」....
怪星ガン」より 著者:海野十三
われわれの生活にいるものをじゅうぶんに作るには、これだけの工場がいるんです」生活必需品の工場ばかりだった。家具をこしらえたり、器物をつくったり、紙や衣料をこしら....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
十数時間しかいられないのだとわかると、周章てざるを得ない。 僕は町へ出て、生活必需品の買い集めに狂奔する決心になったが、いよいよそこで歯刷子はじめ二三の品物を....
不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
々の赤面逆上は、ひどかった筈だ。 そういう自卑に人一倍苦しむ太宰に、酒の魔法は必需品であったのが当然だ。然し、酒の魔術には、フツカヨイという香しからぬ附属品が....
ちかごろの酒の話」より 著者:坂口安吾
ミーモルト、サントリーのどれかで、安心して飲んでゐたが、その頃から私にとつて酒は必需品となつた。なぜなら、仕事にヒロポンを使ひだしたからで、すると、いざ仕事を書....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ないから、つい油断して飲みやすい。 ツル子はその時アルコールが唯一にして絶対の必需品であるから、味の悪くないのにまかせて、怖れるところなく、のみほす。怖れをな....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、美とたわむれていただきますために、男子用の散財店をさけまして、実用品店と、女子必需品店、オシロコ屋でありますな、そういった気分であります。お客様がよけいなこと....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
鍋釜でしたら、鶏小屋へ保管してあげます。まア、せいぜい、分散しておくことですよ。必需品ですから。そして、書籍などは、値のあるうちに、売り払いなさい。もっとも、タ....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
から、なれているようであるが、こういうことは馴れるというものではないようである。必需品はなんであるか、それぐらいのことには気がつくが、特にこの際に必要な、そこま....
裏切り」より 著者:坂口安吾
と女をまきあげられた野郎めがなんのために友情を示すのか、場合によってはピストルが必需品かも知れないと気をまわすぐらい用心して、彼は日野が近づくたびに露骨にキゲン....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
彼らはたしかに甚だ活動的な人種で、馬と弓矢に長じており、この二ツと斧が主要な生活必需品であったらしいし、すでに建築の心得もあった。ヒダのタクミと云う通りさ。 ....
」より 著者:織田作之助
ばかしだ。少し贅沢じゃないかな」 「いや、贅沢といえば贅沢だが、しかしこりゃ僕の必需品なのだよ。珈琲はともかく、煙草がないと、一行も書けないんだからね。その代り....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
はいやだった。贅沢屋の彼には物質的な快楽という慰安が要ったのである。綺麗な着物は必需品であった――そして音楽も――またある程度には堂々とした住居もほしい。普通の....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、贈って来た人の好意は全然引離して考えに入れず、柿よりも米、味噌、醤油の方が生活必需品としてより価値的だといった議論をしたり、また、贈り主の意だけ認め過ぎて、送....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
食。十時三十五分、出発。十一時、別山乗越着。長次郎等を室堂に遣り、米味噌|其他の必需品を購わしめ、吾等は悠々|山巓を南に伝いて、午後二時、雄山。三時二十分、浄土....