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「忌み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

忌みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ん》な女王のように、その捕虜から面《おもて》をそむけて、その出来事を悪夢のように忌みきらった。冒険の獲物《えもの》はきまりきって取るにも足らないやくざものである....
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
理にしたがうのが賢明じゃろうというものだ」 博士は僕たちが結婚することを非常に忌みきらっているものと思われる。僕は、非常に不満だ。 「まあ、そう脣をふるわせん....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
するのを一番便利とする。そしてそこには進歩とか創造とかいう動向の活躍がおのずから忌み避けられなければならない。 私の生活が平安であること、そしてその内容が潤色....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
師走三日 岡引虎松は、師走の三日をことのほか忌み嫌った。 師走の三日といえば、一年のうちに、僅か一日しかない日であるのに、....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
し。――山の草、朽樹などにこそ、あるべき茸が、人の住う屋敷に、所嫌わず生出づるを忌み悩み、ここに、法力の験なる山伏に、祈祷を頼もうと、橋がかりに向って呼掛けた。....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
、扉は冷たい闇のなかで悲しげに煽っていた。 ラザルスは癩病患者のように人々から忌み嫌われたばかりではなく、実際癩病患者が自分たちの歩いていることを人々に警告す....
黒百合」より 著者:泉鏡花
いうのが、今も小雨の降る夜が更けると、樹の股に懸るというから、縁起を祝う夜商人は忌み憚って、ここへ露店を出しても、榎の下は四方を丸く明けて避ける習慣。 片側の....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
唐」「外国人の犬」と思い込み、彼を見るたんびに肚の中で罵り悪んだ。 阿Qが最も忌み嫌ったのは、彼の一本のまがい辮子だ。擬い物と来てはそれこそ人間の資格がない。....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
違うので、人々の胸に一種の暗い影を投げかけた。殊にその時代の人々は、そんなことを忌み嫌うの念が強かったので、縁起が悪いとみな思った。そうして、それが何かの不吉の....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
まるで女の御用聞きも同然だという処から、未だ朱房の十手を預っているかのように人は忌み恐れていた。 「生縄のお鉄は男の捕物に掛けては天下一で、あれに捕ったら往生だ....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
れ筋があるのでございますが、私達の仲間の古老からみな教わったのでございますが、食忌みをして、ある秘薬を三年の間|服みつづけまして、それから又暗闇の中で眼を光らか....
三枚続」より 著者:泉鏡花
って首を伸して、高く蒼空を望んでまた一声、けい引おう! と叫んだ。 これをしも忌み且つ恐れたる面々は、鳴声があとを引いて、前町裏町すべて界隈の路地の奥、土蔵の....
迷信解」より 著者:井上円了
実に笑うべきの至りである。かかる妄説がシナより日本に伝わり、上下一般にその方位を忌み、かつ恐るるようになり、建築、移転のみならず、その方角に向かって便所を設け塵....
叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
ことの花にては、その散り際にまたもや亡き人の死を思い出ずるを恐れてなり。 散るを忌みて造花の菊を供へけり 大阪の大西一外君と尾張の長谷川水陰君より遠く追悼の句....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
なりというなり。 西洋人中にも迷信者はなはだ多し。例えば、十三人食卓に列するを忌み、金曜日に旅立ちするを嫌い、二個の包丁の食卓上に相交わり十字形をなすを不吉の....