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忍びの者
「忍びの者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
忍びの者の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
た。そうして、まだ十間とは行かないうちに、路ばたの木のかげから何者か現われ出て、
忍びの者などが持つ龕燈提灯を二人の眼先へだしぬけに突きつけた。はっと驚いて立ちす....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
却したに相違ない。信綱は止むなく城中を探ろうと、西下途次、近江甲賀から連れて来た
忍びの者達に、探らしめたが、城内の者は皆切利支丹の文句を口にするので、一向心得の....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
。たしかにゆうべあたり掘り返して、何か埋ずめてあるらしい形跡。 愚楽老人配下の
忍びの者が五、六人、ゆうべこっそりこの邸内へ潜入して、ここに日光の費用を埋ずめ、....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
なかったろうとは思えぬ。縮みかえって居た小田原を天下の軍勢と共に攻めた時にさえ、
忍びの者を出して置いて、五月三日の夜の城中からの夜討を知って、使番を以て陣中へ夜....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
人づれだということが明らかにわかり、その四人づれが、とにかく、本格らしい甲賀流の
忍びの者のよそおいをしていることによって、やはり尋常一様の盗賊ではあるまいと鑑定....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る前に、能登守を毒殺してしまおうという計画があるとの風説がありました。また夜分、
忍びの者を入れて暗殺させようとしているとの風説もありました。また、能登守の内事や....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
兵衛とです。板橋街道の夕暮で見た二人の姿は、純然たる旅の人でありました。ここでは
忍びの者のような姿であります。けれども二人とも脇差は差していて、足もまた厳重に固....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
きを助けて強きを挫くという侠気も含まれているには相違ないが、その以外に刺客とか、
忍びの者とか、剣客とかいうような意味が多量に含まれている。それだけに、相手にとっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
もなく通い廊もなかった。洞然たる幾つかの箱部屋と荒土の塗籠である。これではどんな
忍びの者も外部から御座へ近づくことはできまい。 「ふむ、火桶」 後醍醐は、侍者....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
、目を以て証明をなさしめる事から起った名かと思われる。「関八州古戦録」に、敵方の
忍びの者を捕えて、後に重ねて敵から紛れ来るものの目明かしにすべしとて、禁錮してお....