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「忍びの術〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

忍びの術の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「眠りの術にござります」 「ははあ、あれか。あれは催眠の術と申してな、伊賀甲賀の忍びの術にもある、ごく初歩のわざじゃ。知ってのとおり、なにごとによらず、人に術を....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
と三寸の舌頭《ぜっとう》に相互の思想を交換する技倆《ぎりょう》はないが、猫だけに忍びの術は諸先生より達者である。他人の出来ぬ事を成就《じょうじゅ》するのはそれ自....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
を長崎で、一夜の内に討ち果し得るという神変不可思議の術じゃ。また、忍術とは、即ち忍びの術なり。如何なる困苦にも堪うるを、これ能く忍ぶという、一瞬にして五体を隠す....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
……充分あるのに消えると申すは不思議よ喃。もし滅火の術を用いたと致さば――」 「忍びの術に達した者めの仕業で厶ります」 「そうかも知れぬ。伊賀流のうちにあった筈....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
素早く切って放たれた。 だが、不思議である。お抱え番匠万平が、これならばいか程忍びの術に長けた者であっても、決して無事には渡り切れませぬと折紙つけたその鶯張り....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
二町先から人の足音を聞き取って、高塀や木蔭に身を忍ばすことの巧妙なのは、さながら忍びの術の精妙から出でたものかとも思われます。 通り過ぐる人を物蔭から測量して....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
城を窺《うかが》ったとある。伊賀衆というのは伊賀侍、若《もし》くは伊賀侍から出た忍びの術を習得した者共という義で、甲賀衆と云うのは江州甲賀の侍に本づく同様の義の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
って来たのだ。四人とも、いずれも武士階級に属するもので、潜入者としては素人だが、忍びの術において、相当の知識と経験とを教えられ、その一夜学問で、この冒険を決行し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
くあります。 大極流の兵法には、棒も、剣も、槍も、拳法も、捕縄《とりなわ》も、忍びの術までが、みな一つ体系に摂取されてあるということと、支那の武術との関聯を、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
御殿や、床下がこの御城内にあるのだっけ。仁木弾正《にっきだんじょう》は鼠を使って忍びの術で入り込んだが、七兵衛は七兵衛冥利だ、こいつは一番、このお城の中の隅から....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
っともで」 「どうだ、民間にはあるまいかな?」 「は、なんでございますか?」 「忍びの術の名人とか、それに類した人物よ」 碩翁はしばらく考えたが、ポンと一つ手....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
部下の農民に変装して籠城の敵軍にもぐりこむことに成功した。ところがこの忍術使いは忍びの術には達していたが、九州の農民の方言も分らぬばかりでなく、切支丹の用語も知....
小説 円朝」より 著者:正岡容
途中へお化けのでるときは私は都楽《とらく》や都船《とせん》の写し絵をつかいたい、忍びの術使いのでるときには鈴川一座の日本|手品《てづま》や水芸もつかいたい、時と....