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「志望〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

志望の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
早春」より 著者:芥川竜之介
あるカフェの隅に彼の友だちと話していた。彼の友だちは堀川《ほりかわ》という小説家志望の大学生である。彼等は一杯の紅茶を前に自動車の美的価値を論じたり、セザンヌの....
追憶」より 著者:芥川竜之介
っておくほうがいいかもしれない」 しかし僕はその時分にはまだ作家になろうという志望などを持っていたわけではなかった。それをなぜそう言われたかはいまだに僕には不....
深夜の市長」より 著者:海野十三
を演じた。しかも彼は礼を云わなかった。僕は「僕は検事の椅子は嫌いです。判事の方を志望しても、剣道の段をとらにゃいかんですか」と訊ねた。主任はそれに只一言で答えた....
少年探偵長」より 著者:海野十三
はかなり高価であったが、ここで教育せられた生徒はたいへんりっぱであったから、入学志望者は毎年五六倍もたくさん集った。 灯のついたのは、室内運動館であった。その....
彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
紙原稿すべて字のわかり好き事。 十七、陸海軍の術語に明き事。少年時代軍人になる志望ありし由。 十八、正直なる事。嘘を云わぬと云う意味にあらず。稀に嘘を云うと....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
エディー・ポローとかたかなの名まえを覚えるのがいそがしくなつた。 私は絵描きが志望であつたから東京最初の一年は鉄道省につとめたが、やがてそこをよして少年雑誌の....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
でにかくのごとしとせば、このたびの怪事は、かの女子がいかにもして実家に帰らんとの志望を遂げんため、故意になせしものと解するに、なんの不可かあらん。かつ、しか解す....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
した風流人であって、算盤を弾いて身代を肥やす商売人肌ではなかった。初めから長袖を志望して、ドウいうわけだか神主になる意でいたのが兄貴の世話で淡島屋の婿養子となっ....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
聞の三面に臭わされるようになった。 その頃沼南の玄関にYという書生がいた。文学志望で夙くから私の家に出入していた。沼南が外遊してからは書生の雑用が閑になったか....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
右くその頃では最早ただ軍服が着たいというような幼い希望ではなかった。それ故に軍人志望が空しくなると同時に外交官を志ざして旧外国語学校の露語科に入学した。その頃高....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
族だと愛想を尽かしてしまうかも解らない。当座の中こそ訪問や見物に忙がしく、夙昔の志望たる日露の問題に気焔を吐きもしようし努力もするだろうが、暫らくしたら多年の抱....
西航日録」より 著者:井上円了
話の歓を尽くせり。 余が当地バルレー村に来たりしは、最初ロンドンにて田舎行きを志望し、そのことを林公使にはかりしに、公使の指意にて好本督氏をたずねたれば、氏は....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。なお今後も余命のあらん限り、引き続き全国各郡残る所なく、周遊巡了つかまつりたき志望にこれあり候につき、南洋および南米植民地の風教視察の必要を感じ、四月一日の便....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
で学校騒動で永井柳太郎、大山郁夫氏等が教授をやめられた年の九月であるが、早稲田を志望したのは早稲田は大隈重信侯が、時の官僚の軍閥に反抗して学問の独立、研究の自由....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
い、陸軍士官学校を二回、海軍兵学校を一回受けたが、いずれも落第してしまった。早大志望は募るばかりで、同年九月第二学期から編入試験を受けて、早稲田大学に入った。も....