志気[語句情報] » 志気

「志気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

志気の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
判これあるべく、万一兵端を開き候節は大樹自身出張、万事指揮これあり候わば、皇国の志気|挽回の機会にこれあるべく思し召され候。関東防禦の儀は、しかるべき人体相選み....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
の解釈は王陽明に従うべきだといっていたそうである。 抽斎は『礼』の「清明在躬、志気如神」の句と、『素問』の上古天真論の「恬※虚無、真気従之、精神内守、病安従来....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ありて住す。月支《げっし》国王名は栴檀《せんだん》※昵※《けいじった》、この王、志気雄猛、勇健超世、討伐する所|摧靡《さいひ》せざるなし、すなわち四兵を厳にし、....
乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
。その結果は、彼等は、「誰か痛快におっ初めたものだな!」と云う事を知った。彼等は志気を振い起した。 残っていた連中も、虱つぶしに引っ張られた。本田家の邸内を護....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、同行の友人のアラを言うことが忍びないような気がする。そうかといって、人格清明、志気高邁《しきこうまい》と、そらぞらしいおてんたらを並べるわけにもゆかない。それ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
三十七 「世間は彼を誤解している、彼の如く精神の高爽にして、志気の明快な男を見たことがない、英雄たとえわが事にあらずとも、と言っているが、彼....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
兵馬は落胆《がっかり》するほどに呆れが止まりませんでした。前に言う通り、この人の志気や抱負には敬服するけれど、それは時代のことや政治のことだけで、男女の問題にか....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
く同じだったのでございます。 主将と信仰とを同時に失った原ノ城の宗徒軍が一度に志気を沮喪させたのは寧ろ当然と云うべきでしょう。翌日城は陥落ました。老弱男女三万....
エキゾチックな港街」より 著者:小野佐世男
九州の旅をしているのに、佐世保だけがまるで、遠くはるかなる外国のような気がして、志気大いにくじけるではありませんか。 佐世保のステーションに着いたのは黄昏時で....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
朝、この組みあわせの上にのみ、『万葉』以前の天皇と氏上たちとの応和にも似通った、志気たかき歌の生れうる地盤がのこされていたのである。 おく山のおどろの下もふみわ....
三国志」より 著者:吉川英治
だから時しも春|更けて、今ごろとなれば大いにうごく。龍起れば九天といい、人興って志気と時運を得れば、四海に縦横するという」 「実在するものでしょうか」 「ありと....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
戦に参加しなかったのである。 カールは再戦を辞せぬ決心であったが、ザクセン軍は志気阻喪して十二月二十五日遂にドレスデンの講和成立し、ブレスラウ条約を確認せしめ....