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忘れっぽい
「忘れっぽい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
忘れっぽいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、あのとおりことづてを横取りしたとわかりゃ、捨てておけねえじゃござんせんか」 「
忘れっぽいやつだな。いったい、おめえは何度おれにその啖呵《たんか》をきらせるんだ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
んなの耳あどっちを向いているんですかい! あの鳴き声が聞こえねえんですか!」 「
忘れっぽいやつだな。おまえの耳こそ、どこについてるんだ。善光寺辰の目ぢょうちんは....
「病む子の祭」より 著者:新美南吉
それじゃないよ。そんなの学校にあがったとききたんだよ。 母 おや、かあさん、
忘れっぽいね。ではこれだね。 三男 うん。 (母親きかえさしてやる) 三....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
で言って、黒い顔をちょっと赧くした。ああ、そうかと豹一は思い当った。野崎はひどく
忘れっぽい男で、教室でもたびたび教科書を忘れ、隣の豹一の机へ自分の机を寄せて、「....
「草枕」より 著者:夏目漱石
何と答えてよいやらちょっと挨拶《あいさつ》が出なかった。女はすかさず、 「そんな
忘れっぽい人に、いくら実《じつ》をつくしても駄目ですわねえ」と嘲《あざ》けるごと....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
五年目に、さあ伊丹万作作品でございと売り出しがきくかどうか。 映画界という所は
忘れっぽい所である。ここの五年は他の世界の十年、十五年に該当する。私は相当うぬぼ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
面から僕のことを冷やかした。 「写真? 僕の写真を、何処で……」 「何処でって、
忘れっぽいのネ。お前さんの部屋に飾ってあったじゃないの」 といって、女ははだけ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
せんわ」 「非常管制の警報らしいが、何分位消えているんだっけな」 「お父さんは、
忘れっぽいのね。三十秒の間消えて、また三十秒つき、それからまた三十秒消えて、それ....
「函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
たということに帰すべきであろう。むしろ、人間というものが、そういうふうに驚くべく
忘れっぽい健忘性な存在として創造されたという、悲しいがいかんともすることのできな....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
あるが、昆布ずきである。多分里見もそうであろう。 食べると、かくの如く、甚だ、
忘れっぽい私にさえ、註文する位に、うまい物であるのに、大阪人はこれを、新らしい商....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
ぶん知らないと思っていったのだが……」 カンノ博士は小首をかしげる。 「先生は
忘れっぽいですね。この間、大学の大講堂で講演なさったじゃないですか。――今日|外....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
か? 自分の身を犠牲にされたのだ。実にりっぱな方だ。しかも、その恩知らずの僕に、
忘れっぽい僕に、無慈悲な僕に、罪人の僕に、ありがとうと言われる。コゼット、僕は一....
「鼻に基く殺人」より 著者:小酒井不木
った。 「放送が始まったら、ビリーに薬をやることにしましょう。そうすりゃ、いくら
忘れっぽい姉さんでも大丈夫だろうから」 ビリーが病気にかかった時、弘はこう発議....
「審判」より 著者:カフカフランツ
、どうなるものかはなはだあやしいと思います。むしろ僕は、役人たちが怠慢なためか、
忘れっぽいためか、あるいは怖気を振ったためかで、手続きはもう中止になったか、次の....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
皮のよう」と訳しておられる(『ユーカラ集※ (31) アイヌではカワウソは恐しく
忘れっぽいものとされている.だから昔の男たちは,その肉を食うときは,わざわざ山姿....