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「応報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

応報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
、あの白朱社《はくしゅしゃ》の巫女《みこ》などは、摩利信乃法師を祈り殺そうとした応報で、一目見るのさえ気味の悪い白癩《びゃくらい》になってしまったそうでございま....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くる朝は晴れていた。半七は八丁堀の屋敷へ行って、唐人飴の探索に取りかかることを一応報告した上で、山の手へぶらぶら上ってゆくと、時候は旧暦の四月であるから、青山あ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
があるか」 李はしばらく啜り泣きをしていたが、やがて涙を呑んで答えた。 「因果応報という仏氏の教えを今という今、あきらかに覚りました。わたくしの若いときは放蕩....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
方の虹もそこから入り込んでいった――鎧扉の棧だったのです。ねえレヴェズさん、因果応報の理というものは、あながち、復讐神が定めた人間の運命にばかりではないのですか....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
をも疑って、之も呼び寄せて殺してしまった。 旧主に叛いた左馬助としてみれば因果応報であるが、信長も相当に反間を用いている。尤も乱世の英雑で反間を用いない大将な....
沈没男」より 著者:海野十三
原稿の方はすぐ続いて打電するつもりだ。只今、炊き出しを呉れるというから、これで一応報告を切る。こちらの炊き出しは豪勢だ。七面鳥のサンドウィッチに、ウィスキーの角....
夢殿」より 著者:楠山正雄
めになりました。はじめ外国の教えだといってきらっていた者も、太子がねっしんに因果応報ということのわけを説いて、 「人間のいのちは一|代だけで終るものではない。前....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
ら謝礼を貰い、それから俄かに人気を得て、万事がおもう壺に嵌ったのだが、やはり因果応報とでもいうか、彼は崔の父によってその運命をひらいたと共に、崔のために身をほろ....
反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
外に、普遍的なもらあるがあるのだと言うことを思わせるようになっている。其は、因果応報と言う後世から平凡なと思われる仏教哲理を、具体的に実感的に織り込んで、それで....
」より 著者:岡本かの子
った。いまいましいような悲しい人生だと思った。しかしまた惚れ惚れとするような因果応報の世の中でもあると思った。 だが、加奈子は、もう、この気違いの散歩場を見て....
怪談劇」より 著者:岡本綺堂
が為に、甲又は甲の眷族が乙の幽霊に悩まされると云ったような類で、勿論それには因果応報の理も示されているのであろうが、余りにその因果の関係が明瞭であるために、却っ....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
。しかし自分としては再びかの庵をたずねて、この間の礼を述べ、あわせて其の結果を一応報告する務めがあるとも思ったので、かれは諸国の大小名から進物として贈って来た修....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ろうけれどもただ娯楽の為にするのは実に無残、無慈悲の事ではないか」とだんだん因果応報の真理を細かに説明して、ついに不殺生戒をもってわがチベット行の餞別にせよと勧....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
に仇敵に、それ相応の復讐を遂げ、自分はわざと恋人の兄の刃にかかって死にます。因果応報の道具にだけこの世に生れて来たような青年です。彼が台詞の言葉で言うように、こ....
童話の詩的価値」より 著者:小川未明
言うことが出来ましょう。 既に、時間と空間と階級との観念を除去し、而して善悪の応報によって輪廻転生ということが許されたなら、子供の世界というものは、最も真実な....