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「応戦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

応戦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
れて昏倒したのである。 が、その時、味方の危急を知って駆けつけた露軍の野砲隊が応戦の砲火を開いた。左の腕を切断され、右の大腿《ふともも》を砕かれ、死人のごとく....
ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
の最初の木曜日に、独軍は第一砲弾をリエージュに送った。ポンチスの要塞がまずこれに応戦したが、リエージュの各要塞では二、三日前から実弾射撃演習を始めていたので、い....
一つの世界」より 著者:伊丹万作
勝ち味があるだけ強いわけだ。 こうして一つの勢力に統一されればそれでとにかく一応戦争のない世界が実現するわけだ。しかし永久にというのではない。別の大勢力が生れ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
労農ロシア軍は、北満及び朝鮮の国境に於て日本守備隊へ発砲した。吾が守備隊は、直に応戦し、敵を撃退中である」 参謀たちは、めいめい肯き合った。 「次に、アラスカ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
談を開催中であり、その宣伝効果をねらったものと報道される。わが方の飛行機さっぱり応戦せず、ただ地上砲火によって反撃したのみ。 ◯清水の羽部さんも過日戦災したこと....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
繁の隊(七百)に向って突撃してきた。典厩隊は大に狼狽したが、槍をとって鬨をあげて応戦した甲軍は、まだ陣の立て直しもすまぬ時であったが、おちついた信玄の命令にした....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
午後七時薩軍は、ふり積む白雪の上を、黒々となって吶喊して来た。乃木軍始めて発砲し応戦したが、薩軍の勢は次第に増し、乃木隊|頗る苦戦である。将校も負傷者の銃をとっ....
小田原陣」より 著者:菊池寛
勢を示した。水軍も亦船列を整えて鉦、太鼓を鳴らして陸上に迫らんとした。城中からは応戦の声が挙ったけれど、此の日は何の勝負もなかった。 秀吉は此の日、北西二方面....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ゅうちゅう、おやちゅうちゅうちゅう」 妙な節でもってうたいだした。すると中学も応戦してうたった。 「官費じゃ食えめえ気の毒だ、あんこやるからおじぎしろ、たまに....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
るし上げられる方は眠らせてもらえない。しかしデフレを活用するほどの人物だからよく応戦したようである。これこれの銀行へこれこれの名義でいくらいくら預金したと渋々白....
競漕」より 著者:久米正雄
その午後親しい同志の法科の艇から競漕を申し込まれた時、皆が一種の奮励の気味で応戦し、三分間の力漕をして、半艇身ほど法科を抜いたという快い事実がなかったら、こ....
火の扉」より 著者:岸田国士
のである。それはまつたく不意打ちと言つてよかつた。だからこそ、彼は、受身の立場で応戦しなければならなかつた。かすり傷までは負わぬにしても、余計な神経の疲れがおり....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
気魄に応じて、静々と現れたミコサマであったが、響きに応ずる自然の構え、一瞬にして応戦の気魄は移っている。全然両者無言のうちに、すでに戦いは始っているのだ。 ミ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
択ぶところなき無作法の所行であると、さんざんに痛罵した。劇評家側ではそれに対して応戦する者もなく、結局それぎりになってしまったが、わたしの知っている限りでは、こ....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
えない怪物が、署長を襲った。 はじめ、いきなりなぐり倒された。署長がピストルで応戦した。起きあがったが、けり倒されてピストルを奪われ、手をあげて家のほうへ歩き....