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応答
「応答〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
応答の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
るように思われたのは、果して私の邪推ばかりだったでしょうか。とにかく私はこの短い
応答の間に、彼等二人の平生が稲妻のように閃くのを、感じない訳には行かなかったので....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
陰極管が光りだした。ダイヤルを握って七万kcのあたりを探してみると、はたして強い
応答があった。それを精密に調整してゆくと、像の縞が流れだした。同期がだんだん合っ....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
の考えも、措き難い目前の仕事に逐われてはそのままになる。見舞の手紙見舞の人、一々
応答するのも一仕事である。水の家にも一日に数回見廻ることもある。夜は疲労して座に....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
子爵はどこまでも茶番だ、と信ずるらしい。 ……後で聞くと、中には、対方を拵えて
応答をする、子爵その人が、悪戯をしているんだ、と思ったのもあったんだ。 (明るさ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
小児なものかね、妙齢でございますよ。」 と青月代が、襟を扱いて、ちょっと色身で
応答う。 「へい、お妙齢、殿方でござりますか、それともお娘御で。」 「妙齢の野郎....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
と襖越に待合の女房が云った。 ぴたりと後手にその後を閉めたあとを、もの言わぬ
応答にちょっと振返って見て、そのまま片手に茶道具を盆ごと据えて立直って、すらりと....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
懸命に祈願をすれば、それが直ちに神様の御胸に通じ、同時に神様からもこれに対するお
応答が降り、時とすればありありとそのお姿までも拝ませて戴けるのでございます……。....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
言に、「御注意有り難し」と述べて左右に別れたれど予はなお橋の上を去りやらず。この
応答に襟懐俗了せしを憾みたり。巡査はまた一かえりして予が未だ涼み居るを瞥視して過....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
えていたが、ずばりと、 「古谷からの借金はいくらあるんだか。」 儀作はちょっと
応答に窮した。肩をもじもじさせてから何か言おうとしたが、下を向いてしまった。 「....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
じめました。男女さまざまな狂態を見まして、これは一種の天国だと思いました。挨拶、
応答など、聞いておりますと、これでも狂人かしらと思われるほど常人と変わらない人も....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
を知らんや。 第四に、杉本氏の談話によれば、かの口笛のごとき怪声が他人の問いに
応答するは、最初よりのことにあらず。最初の間はただその声を聞くのみなりしが、その....
「妖怪学」より 著者:井上円了
夜諸方に相会して、吉凶禍福、細大のこと、みなこのコックリに向かって請願して、その
応答を求む。ある者、自身の妻に色男あるかなきかをたずね、「色男あらば足をあげて下....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
をあげよ」と言えば、従って応ず。かくのごとくにして過去、未来のことを問うも、その
応答、たいてい適中せざるはなし。また、コックリ様は女子を好むなどと申して、三人の....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
説、はなはだ疑わざるをえず。信者答うることあたわずして曰く、他日、君の家を訪うて
応答せんと。しかして、ついに来たらず。 英国人某曰く、日本人はその妻を称して愚....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
もときどき豪州の民情、あるいは南米の風土等に関し、尋問を受くることあるも、これに
応答するを得ず。これ、余の自ら遺憾とするところなり。ここにおいて断然意を決して、....