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忠義
「忠義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
忠義の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
この集にはいっている短篇は、「羅生門」「貉《むじな》」「
忠義」を除いて、大抵過去一年間――数え年にして、自分が廿五歳の時に書いたものであ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
けい》に行わるべき奴ばらじゃ。元よりそれも少納言殿の御内のものなら、己《おの》が
忠義に捨つる命じゃによって、定めて本望に相違はあるまい。が、さもないものがこの中....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
《つぐな》うような事が、起らないとも限らない。そうなっては、大変である――三人の
忠義の侍は、皆云い合せたように、それを未然に惧《おそ》れた。
そこで、彼等は、....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
ゆうぜん》と頷《うなず》いた。
「日本一《にっぽんいち》の桃太郎は犬猿雉の三匹の
忠義者を召し抱《かか》えた故、鬼が島へ征伐に来たのだ。」
「ではそのお三《さん》....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
いや、あの話でございますか。人情と云うものは、実に妙なものでございます。御一同の
忠義に感じると、町人百姓までそう云う真似がして見たくなるのでございましょう。これ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
が陰《いん》に持っている権柄《けんぺい》を憎んだ。最後に、彼の「家」を中心とする
忠義を憎んだ。「主《しゅう》を主《しゅう》とも思わぬ奴じゃ。」――こう云う修理の....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
くの人々」と書いてある。そうして、ヨセフは、その「多くの人々の手前、祭司たちへの
忠義ぶりが見せとうござったによって、」クリストの足を止めたのを見ると、片手に子供....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
私はいい加減にあしらってお前たちを寝台に近づけないようにしなければならなかった。
忠義をしようとしながら、周囲の人から極端な誤解を受けて、それを弁解してならない事....
「火事とポチ」より 著者:有島武郎
たので、おとうさんもおかあさんも目をさましていたのだとおかあさんもいった。そんな
忠義なポチがいなくなったのを、ぼくたちはみんなわすれてしまっていたのだ。ポチのこ....
「星座」より 著者:有島武郎
しょびれた気持になって、北の空から吹きつける雪に刃向って歩いていった。彼は自分が
忠義深い士のような心持だった。伏姫にかしずく八房のようでもあった。ああ俺はまった....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
抜いて形を置かせに遣ってある、紺屋へ催促の返事か、と思うと、そうでない。 この
忠義ものは、二人の憂を憂として、紺屋から帰りがけに、千栽ものの、風呂敷包を持った....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
んが、町の坂まで、この川土手を送ってやろう。 ――旧藩の頃にな、あの組屋敷に、
忠義がった侍が居てな、御主人の難病は、巳巳巳巳、巳の年月の揃った若い女の生肝で治....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
せぬ……。 兎にも角にも、落城後の私は女ながらも再挙を図るつもりで、僅ばかりの
忠義な従者に護られて、あちこちに身を潜めて居りました。領地内の人民も大へん私に対....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
たが、 「これだ、これだ、この玉だ。ああ私はもう結婚ができる。結婚をして人一倍の
忠義ができる。神様のおめぐみ、ありがたいかたじけない。この玉をみつけた上は明日に....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
舞い上るのを見ながら、ふと宮城の前にある或銅像を思い出した。この銅像は甲冑を着、
忠義の心そのもののように高だかと馬の上に跨っていた。しかし彼の敵だったのは、――....