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「快男児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

快男児の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、なんとも愉快千万なことには、この十四番てがらから、新しく右門の幕下にすばらしい快男児がいまひとりはせ加わりまして、おなじみの人気わき役おしゃべり屋の伝六ととも....
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
ぬ冷気に襲《おそ》われ、一種|凄壮《せいそう》の気|漲《みなぎ》る時、海国日本の快男児九名は真紅《しんく》のオォル持つ手に血のにじめるが如《ごと》き汗を滴《した....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
気性の人で、よく物の分る半面には中々譲らない所があり、場合によると非常に熱狂的な快男児だった。庄司利喜太郎と云えば無論知っている人がある筈だ。後に警視庁の重要な....
弟子」より 著者:中島敦
に立つを潔しとしない独立|不羈《ふき》の男であり、一諾千金《いちだくせんきん》の快男児であるだけに、碌々《ろくろく》たる凡弟子然《ぼんていしぜん》として孔子の前....
光と風と夢」より 著者:中島敦
舞踏会に出席。ファニイ、ベル、ロイド、及びハガァド(例のライダア・ハガァドの弟。快男児なり、)も同行。会半ばにして裁判所長《チーフ・ジャスティス》ツェダルクラン....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
その遺児の長男、奈良原|牛之介というのが又、親の血を受けていたらしい。天下無敵の快男児で、乱暴者ばかり扱い狃れている内田良平、杉山茂丸も持て余した程の喧嘩の専門....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
らって、ぴたりと、とまったのである。 室内にみなぎるすさまじい殺気。 ああ、快男児太刀川時夫も、ついに最期の時が来たのか。 もとより国にささげた体なら、す....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
して忘れませぬ。アーメン」 どこまでも、黄いろい幽霊は、神様あつかいであった。快男児|沖島 この黄いろい幽霊とは、そも、何者であろうか。 これは、彼の自ら....
連環記」より 著者:幸田露伴
ものの口を吸ったのでは、如何に愛着したものでも堪らなかったろう。然し定基は流石に快男児だった、愛も痴もここまでに到れば突当りまで行ったものだった。其時その腐りか....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は、彼は元来が芸人で、明治初年に渡米し、彼の地で芸人から商人に転業した立志伝中の快男児である。夢之助は渡米を倶にした芸人の娘であった。 十一月三十日には、小山....
江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
江口は決して所謂快男児ではない。もっと複雑な、もっと陰影に富んだ性格の所有者だ。愛憎の動き方なぞ....
秘伝の名訳」より 著者:岸田国士
両者の舌を一枚に重ね、作者の洋才と訳者の和魂とがにぎやかにもつれ合つて封建末期の快男児フイガロ貧雅郎の一大活劇を語り聴かしているという風な書物である。原作はいろ....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
かぜ》』だ。艦長は橘《たちばな》少佐、播州《ばんしゅう》赤穂《あこう》に生まれた快男児である。 「張学良の奴、生意気な真似《まね》をしやがるなッ。」 少佐は艦....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
、信濃附近の一万尺以上の高山と匹敵する也。 路伴れは田所碧洋とて、蛮骨稜々たる快男児、旭川市を根拠として嚮導を求めしに、成田嘉助氏という豪の者を得たり。植木を....
三国志」より 著者:吉川英治
ない。律義実直である。決して、孔子孟子のような聖賢の円満人でもなければ、奇矯なる快男児でもない。ただその平凡が世に多い平凡とちがって非常に大きいのである。 彼....