忽せ[語句情報] » 忽せ

「忽せ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

忽せの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:渡辺温
ばいがすぐれなくても、どんなにひどい木枯が吹きまくろうとも、この日課だけは決して忽せにしなかった。そしてその散歩に、人一倍おしゃれな井深君は何時もきまって中山帽....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
の人も、浄土の人も、真言、天台、禅、曹洞、諸宗の信徒悉く合掌礼拝、一応の崇敬をば忽せにせず、帰りには名物の煎餅、枝柿の家苞も約束ごとのように誰れも忘れてゆかぬこ....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
である。 星や太陽の運行や変化は、沙漠の旅や航海や耕作生活にとって、一時として忽せに出来ないものであるからこそ、人間に不可思議感をも催させるわけであり、又之と....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
るものは、云うまでもなく文学であって、之に較べれば、実際問題に面接するには一時も忽せに出来ない筈であるのに、科学の知識はずっと大衆の関心を唆ることが少ない。併し....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
多くのブルジョア的乃至半プロレタリア的文学や形而上学なのである。尤も科学的探究を忽せにしないような風を装う文学主義も決して少なくないのは注意を要するが。空想・示....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
すもので、この感謝は実は之まで警察がこの最も警察的な仕事であるべき暴力の取締りを忽せにしていたという、過去に対する皮肉に他ならないかも知れない。警察は之まで、思....
哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
解のある処、そこに思想の科学の活動分野が横たわる。一個の常識と雖も、思想の科学は忽せには出来ないのだ。思想の科学は常識の組織者である。 常識と直接に関係あるも....