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怒りっぽい
「怒りっぽい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怒りっぽいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
だろう。おしなべて官房とか連隊とか事務局とか、一口にいえば、あらゆる役人階級ほど
怒りっぽいものはないからである。今日では総じて自分一個が侮辱されても、なんぞやそ....
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
かれた形である! それにここでちょっと指摘しておきたいのは、コワリョーフがひどく
怒りっぽい人間であったということである。自分自身のことならば、何を言われてもまだ....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
とができなかった。私が入ってゆくと、その男は急いで私の方へずかずかと歩みよって、
怒りっぽいじれったそうな身ぶりで私の腕をつかみながら、私の耳もとで「ウィリアム・....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
殺すために、ここへ封じこめたのではないことは、よくわかっている。しかし彼の部下は
怒りっぽいのだ。帆村に図星をさされたことを憤って、帆村を殺そうとしているのだ。 ....
「小公女」より 著者:菊池寛
ら、その子の様子を見守っていたりするものです。またそんな伯父はきまって癇癪持で、
怒りっぽいものです。だから、もしそんな人がいて、セエラのひどい様子を見たら、いい....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
西人とブリッジをしたことがあると叔母はよく云いました。そして彼等の勝負好きの話や
怒りっぽいことなどもききました。私達は弟のために勝負事をやめようと決心した翌日か....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
っかり荒れて赤らみ皺がよっていた。眉毛は真黒で、すぐぴりぴり動いた。そのために、
怒りっぽいというのではないが、気短で傲慢といったような顔付に見えた。 「お入りな....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
マン氏より他の人の幽霊になったほうが、さらに愉快であると思うでしょう。あの老人は
怒りっぽい人で、すこぶる巧妙な罵詈雑言を並べ立てる……あんな人にはこれまでめった....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
顔には愛嬌のいいところがなくなったし、開けっ放しの様子も少しもなくなり、寡言な、
怒りっぽい、危険な人間になっていた。 「ずいぶん高いんです。少々厄介ですよ。ゆっ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
るがいい。」 少佐はそこでちょっと言葉をきって、次郎の顔をうかがった。次郎は、
怒りっぽいという批評は必ずしも不当な批評でないという気がして、ちょっと眼をふせた....
「フシギな女」より 著者:坂口安吾
人々には語りながら、父や母をぶったり蹴ったりしている人間のタイプである。単純で、
怒りっぽいが、涙もろくて妙に執念深いところもあるという凡庸なタイプ。それ自身は決....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
に目通りするために、彼はそのとき泊っていたハンス・ヴァン・リッパーという年寄りの
怒りっぽいオランダ人の農夫から馬を借り、威風堂々とそれにまたがり、冒険をもとめて....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
がましだ。劇作家としての運命よりももっと大事なものは自尊心だ。 しかし、信吉は
怒りっぽいが、元来弱気であった。都会人の気の弱さが身にしみついていた。 「この場....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
いましたが、急に調子をかえて、優しく機嫌をとるように申しました。 『冗談ですよ。
怒りっぽいね、あなたは。じゃ約束しましょう。もう少し待って下さい。ねえ、いいでし....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
独占的になり母が、ちょっと男の人と話していても怒ったのを覚えています。熱し易く、
怒りっぽいが、直ぐまた上機嫌になるような性質でした。それがまた私にそっくりだそう....