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怖る
「怖る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怖るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放送された遺言」より 著者:海野十三
けなければならぬことです。 第二は酸素ガスをチロリウムに変成する実験はもっとも
怖るべき惨禍発生を充分はらんでいるものと私は断言いたします。これに対する私の観察....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
れるに到ったのも、すべてこの最後の冒険に敗れたがためであった。 さて、かくして
怖るべき「電気風呂」の怪死事件は、犯人の捕縛と共に一切闡明されるに到った。 や....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
らんも、国民は始終冷静に適宜の行動をとることによりて其の被害程度を縮少し、空襲|
怖るるに足らずとの自信を持ち得るものと確信する。徒らなる狼狽は、国難をして遂に収....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
が一番|可憐らしくあどけなく聞える。猛烈な流行性をもって往々に人を斃すような此の
怖るべき病いに対して、特にお染という最も可愛らしい名を与えたのは頗るおもしろい対....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
は、よほど沢山積んでくるの」 「千キロや二千キロ積んでいるのは、沢山あるよ。最も
怖るべきは焼夷弾だ。爆発したら三千度の高熱を発していくら水を掛けて消そうとしても....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
たれるか、摩られるかと思いながら目を瞑った。しかし今度は摩られた。小さい温い手が
怖る怖る毛のおどろになって居る、犬の頭に触れた。次第に馴れて来て、その手が犬の背....
「人造物語」より 著者:海野十三
構造そのものを言いあてていられるところ、まことに驚歎すべきものである。この厄介な
怖るべき電波嬢は、博士の手にその操縦盤が帰ったため、反って博士の手によって行動す....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
両親や妹の菩提を弔うだけならば、必ずしもここに留まるにも及ばないが、悲しむべく
怖るべきはかの髑髏である。 如是畜生発菩提心の善果をみるまでは、自分はここを去....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
とすれば、お筆もこの事件の関係者には相違ないが、果たして男ふたりを毒殺するほどの
怖るべき兇行を敢てしたかどうかは疑問であった。さりとて男同士の心中でもあるまい。....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
るが、肉付は年増女房を思わせるほど豊満で、いつも赭顔をテラテラさせているという、
怖るべき精力老人であった。 財産は五億円だとも云い、一説にはそれほどは無いが、....
「蟹満寺縁起」より 著者:岡本綺堂
の音きこゆ。娘は物におそわれたように叫ぶ。) 娘 あれ、あれ、門に……。 嫗 (
怖るおそる門をのぞく。)いや、外は真闇で、雨が降っているばかりだ。誰も来やあしな....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
総ての罹災者は皆どこかでこの失費と面倒とを繰返しているのであろう。どう考えても、
怖るべき禍であった。 その欝憤をここに洩らすわけではないが、十番の大通りはひど....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
ともに、同じような札束が投げ出された。亭主はハッと吾に返って額を畳へすりつけた。
怖る怖る手をのばして両手に札束を握ると、急にそわそわと廊下へ走り出た。そうして余....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
をこの上もなく愛しているのを、庄屋もよく知っていたからです。「実は」と長左衛門は
怖る怖る代官様の顔を見て、「あの子は訳あってあの太郎右衛門が拾い上げて、これまで....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
れた時のような悲鳴。今でも耳にこびりついて離れません。 気がついた時は私は実に
怖るべき大罪を犯していたのです。白日の下に罪の裁きを受けねばならぬ身となっていま....