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思い見る
「思い見る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
思い見るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
下を遠く歩いて去った少女の姿は、私の胸の奥に焚きもののような香を残し、私は彼女を
思い見るだけで、もううっとりとなるのであった。そうした現実を離れてものをイメージ....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
いとも不安なとも、何とも名状の出来ぬ動揺の起ったものであった。もっと我々が静かに
思い見る事が出来たのだったら、日本語が全く経験のない発想の突発に、驚きのそよぎを....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
、阿弥陀の霊験によって今まで遁れて来た身を、更に救うて頂きたい、という風の熱情を
思い見ることが出来る。だから、漫然と描いたものではなかったと謂える。心願を持って....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
となればともかくもなれども、いったん外国と戦争などのことあらばその不都合なること
思い見るべし。無智無力の小民ら、戈《ほこ》を倒《さかしま》にすることもなかるべけ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
門徒に於ても誡め置かれたことであり、余人の行うべき行ではないが、信心の力の奇特は
思い見るべきである。 二十九 比叡山西塔の南谷に鐘下房少輔《しょうげぼうしょう....
「雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
も暗い低温室の中で、兎《うさぎ》の毛の先に作った人工雪の結晶が白く光っている様を
思い見ると、時々はいって見たい衝動にかられることがある。 雪を人工で作るといっ....
「簪を挿した蛇」より 著者:中谷宇吉郎
と原子爆弾の原理とが仲よく組合わされていた幼年の日の夢を、今更のようになつかしく
思い見る次第である。 『宇宙の謎』の思出には、まだ後《あと》がある。ずっと後にな....