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「思う人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

思う人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
校正後に」より 著者:芥川竜之介
明君」とは皆、同じ人の集めてくれた材料である。 ○同人は皆、非常に自信家のように思う人があるが、それは大ちがいだ。ほかの作家の書いたものに、帽子をとることも、ず....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
を信じ、幽霊の実在しないことを信じ、地球の円いことを信じている。もし嘘《うそ》と思う人は日本に於けるアインシュタイン博士、或はその相対性原理の歓迎されたことを考....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
慮には何らの工夫も無かったのである。八百屋お七は家を焼いたらば、再度《ふたたび》思う人に逢われることと工夫をしたのであるが、吾々二人は妻戸一枚を忍んで開けるほど....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
道徳は外界の変化につれてまた変化せざるを得ぬ。 世には道徳の変易性を物足らなく思う人が少くないようだ。自分を律して行くべき唯一の規準が絶えず変化せねばならぬと....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
見なされていた。それで誰でもいかなる神々が自分の生涯を支配しているかを知りたいと思う人は、星のことに明るい僧侶について、自分の誕生日における諸星の位置を尋ねる。....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ろうとするこの急テンポを、どう見るか。 また統制主義を人類文化の最高方式の如く思う人も少なくないようであるが、私はそれには賛成ができない。元来、統制主義は余り....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
面の総湯の門には、浅葱に、紺に、茶の旗が、納手拭のように立って、湯の中は祭礼かと思う人声の、女まじりの賑かさ。――だぶだぶと湯の動く音。軒前には、駄菓子|店、甘....
南地心中」より 著者:泉鏡花
電車の塵も冬空です……澄透った空に晃々と太陽が照って、五月頃の潮が押寄せるかと思う人通りの激しい中を、薄い霧一筋、岸から離れて、さながら、東海道で富士を視める....
」より 著者:池谷信三郎
身の精神状態について、異常を認めるような気のしたことはないか? 答。私を狂人だと思う人があったなら、その人は、ガリレオを罵ったピザの学徒のような譏りを受けるでし....
成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
来る唯一のものは、やはり自分自身より他にはありません。自分以外の本当に唯一な人と思う人さえ本当にはいっしょに融け合う事はむずかしいのです。 自分の本当の心持―....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
を格子戸の引手にかけし、遁も出ださむ身のふりして、面をば赧らめたまえる、可懐しと思う人なれば、涙ながら見て、われは莞爾と笑いぬ。 「まあ私はどうしたというのでし....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
。それも私にはわからない。ただ一ついえることは、自分こそ、それに適当した人間だと思う人が出て行つてやるより仕方があるまいということだけである。 では、このよう....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
へ、偶然|受取って行ったのであろうけれども。 あれがもし、鳥にでも攫われたら、思う人は虚空にあり、と信じて、夫人は羽化して飛ぶであろうか。いやいや羊が食うまで....
女の話・花の話」より 著者:上村松園
ゆけますが、何しろ、寺の手前二十町のところまでしかゆきませんから、道をおっくうに思う人には少々難儀ですけれども、もし徒歩を厭わぬ人なら、却って楽しみです。 赤....
式部小路」より 著者:泉鏡花
大概のことは気にもかけなかったが、婆さん貧病は治して貰った、我が朝の、耆婆扁鵲と思う人を、藪はちと気になったから、山の井さんを何だ、と思うと極めるとね。 先刻....