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急変
「急変〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
急変の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
なぜじゃ?」
治修はいつか別人のように、威厳のある態度に変っていた。この態度を
急変するのは治修の慣用手段《かんようしゅだん》の一つである。三右衛門はやはり目を....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
》さが忍ばれたそうである。
その間に、一方では老中《ろうじゅう》若年寄衆へこの
急変を届けた上で、万一のために、玄関先から大手まで、厳しく門々を打たせてしまった....
「或る女」より 著者:有島武郎
に世に勝てり」とでもいってみたい不思議な誇り――同時に重く胸を押えつける生の暗い
急変。かかる時思いも設けず力強く迫って来る振り捨てた男の執着。あすをも頼み難い命....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
新造は……」 「まだ臥《ふ》せって居ります」 お勝は病中であるにも拘らず、父の
急変におどろかされて、母と共に現場へ駈け着けたばかりか、その翌日も無理に起きてい....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
暁いまだ薄暗いのに、表の戸を急がしく打ちたたく者がある。近所にいる兄の妻が産後の
急変で危篤であるから、すぐに某博士を頼んでくれとのことを語るのであった。 驚い....
「振動魔」より 著者:海野十三
から噴きだした。 「奔馬性結核!」 彼は床の上に転倒しながら、ハッキリ彼自身の
急変を云いあてたのだった。 4 吾が柿丘秋郎は、なんという不運な男で....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
ったようでした。それもその筈です。この物語を聞いた日から三日のちにY――の容態は
急変して遂に白玉楼中の人となってしまったのでした。 さて私の永話はこれで終りま....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
来たのだとしたなら、雫の大きさは同じでも、落される間隔は、あたかも機関車の速度が
急変したかのように、長くなるのじゃないかね?」 「ふむ。仲々君も、近頃は悧巧にな....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
切れはじめた雪の隙間から深く澄んだ星空が冴え冴えと拡がっていった。こうした気象の
急変は、しかし、この地方では別に珍しくも思われなかった。いつでも冬が深くなると、....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
着、京都にあらせられた。陸軍中将山県有朋は、陛下に供奉して西下して居たが、西南の
急変を知るや、直ちに奏して東京大阪広島の各鎮台兵に出動を命じた。而して自ら戦略を....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
いて報告した。目下|麻痺《まひ》症状がつづいている。その原因は不明である。しかし
急変はないと思うから、当分このままにそっと寝かして置くがよろしく、次第によって明....
「光は影を」より 著者:岸田国士
愚問かも知れませんが……」 若い医者は、さすがに答えに窮したらしく、 「さあ、
急変がない限り、二、三週間で、面会ぐらい許されるんじやないでしようか。僕は、ちよ....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
くさの式も首尾好く終って鼕々と打鳴らす太鼓の音を合図に、暗黒世界は忽ち光明世界に
急変するのであった。家々の高張、軒提燈は云うも更なり、四ヶ所の大篝火は天をも焦が....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
えッ? いつ?」 長距離電話で声で聞いたのは、まだ四五時間前の事だ。洋子もこの
急変に驚いてしまった。 「それが分らないんですの。私――、ちっとも知らずに――、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
身の兵隊に、慣れない腰掛を強制し、また窮屈な寝台に押し込んでいる。兵の生活様式を
急変することは、かれらの度胆を抜き、不慣れの集団生活と絶対服従の規律の前に屈伏さ....