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急心
「急心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
急心の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
でないが、何となく暗夜の天まで、布|一重隔つるものがないように思われたので、やや
急心になって引寄せて、袖を見ると、着たままで隠れている、外套の色が仄に鼠。 菓....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
た。 この声が聞えるのには間遠であった。最愛最惜の夫人の、消息の遅さを案じて、
急心に草を攀じた欣七郎は、歓喜天の御堂より先に、たとえば孤屋の縁外の欠けた手水鉢....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
を咲せたい源助が、薄汚れた襯衣の鈕をはずして、ひくひくとした胸を出す。 雑所も
急心に、ものをも言わず有合わせた朱筆を取って、乳を分けて朱い人。と引かれて、カチ....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
。」 頸から寒くなって起きて出た。が、寝ぬくもりの冷めないうち、早く厠へと思う
急心に、向う見ずに扉を押した。 押して出ると、不意に凄い音で刎返した。ドーンと....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
拒んだと合点さるるにつけて、とこう言う内に、追って来て妨しょう。早く助けずば、と
急心に赫となって、戦く膝を支いて、ぐい、と手を懸ける、とぐったりした腕が柔かに動....