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急遽
「急遽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
急遽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
7 女大臣アサリ女史からの急ぎの電話で、男学員ペンと女学員バラは
急遽その部屋を立ちいでなければならなかった。それは女大臣がミルキ閣下とともに、五....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
戦闘を交えつつあり。就中、右翼|竜山師団は一時苦戦に陥りたるも、左翼|仙台師団の
急遽救援砲撃により、危機を脱することを得たり。終り」 「労農軍は、いよいよ味なこ....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
いることを確めた。しかしその上で、尚実際的証人を得る必要があったのだ。それで僕は
急遽東京へ引返した。そして第一番に逢って話をしたのがあの君江なのだ」 帆村はそ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
青二殿」と大書し、その傍に「佐々砲弾君ニ托ス」と認めてあった。それこそ大隅学士が
急遽電報でもって中央気象台へ注文したものだった。封筒を破いてみると、果して内部か....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
号文を手に入れたからには、わしは原の町へ至急出張せんけりゃならん定石だ」 彼は
急遽自動車を操縦して外出した。 表に張り込んでいた烏啼の部下は、その都度本部へ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
る名句である。 私は、元帥に別れの挨拶をして、再び魚雷型快速潜水艇にうちのり、
急遽《きゅうきょ》、クロクロ島へ引返したのであった。もちろん、オルガ姫を伴って…....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
が繋留をはずれて空中に漂流しだしたことをちゃんと気づいているのだ。そして飛行隊が
急遽出動して、この気球の救援に赴くことになったそうだ。このうえは、こっちの所在を....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
時価ニシテ五十万るーぶりニ達ス。而シテ之レ皆貴関ヨリ密輸セラレタルコト判明セリ。
急遽手配アレ」 なお三十分ばかりして、第二報の無線電信通牒が入った。 「密輸真....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
くぞくする、病人はなおの事ッた、お客様ももう御寝なりまし、お鉄や、それ。」 と
急遽して、実は逃構も少々、この臆病者は、病人の名を聞いてさえ、悚然とする様子で、....
「取舵」より 著者:泉鏡花
出でなさい。涼しくッてどんなに心地が快か知れん。」 これ空谷の跫音なり。盲人は
急遽声する方に這寄りぬ。 「もし旦那様、何ともはや誠に申兼ねましてございますが、....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
の時価の半額見当に、畑ざかいの荒地は隣接の畑地の約半額と言ったふうに『査定』し、
急遽払下げの通告を村役場へよこしたものである。 その頃、儀作はいまでもはっきり....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ものと信じて疑わない。 男爵は、その時、では「証明」を手に入れてくると言って、
急遽東京へ立ったのであった。そして二日して、戸籍謄本と××子爵の堂々たる紹介状と....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
「急病だ。」 「早打肩(脳貧血)だ。」 「恋の怨みだ。」 「薄情の報だ。」 と
急遽囁き合う声があちこちして、天井まで湧返る筈を、かえって、瞬間、寂然とする。 ....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
外、その向うが今朝登って来た上宮川原。間もなく南麓から、霧がぽかぽかやって来た。
急遽右に折れ、三角点目的に登る。このあたり傾斜やや緩く、岩石の動揺が少ないので、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ンをベーメンに圧迫せんとしたが、露軍と墺軍の一部は十月四日ベルリンを占領したので
急遽これが救出に赴いた。 露軍の危険は去ったので是非ザクセンを回復せんとして南....