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性器
「性器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
性器の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
ている。分裂症ははじめ世の中や他人に無関心になり、自分だけを愛する。それも自分の
性器を愛し、次に自分の不潔な排泄物を熱愛する。糞尿さえも外に棄てぬようにし、一度....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
ことがあった。もっとも、ロンドンのほど野性に徹した犯行ではなかったが、同じような
性器の解剖が屍《し》体に加えてあった。この被害者は、限定的に、同地方に特有の黒人....
「一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
現以外に人間性を主張し行為し描出する可能を与えています。私たちこの精緻な人間が、
性器に還元された自我しか自覚する能力がないとしたら、それは病的です。性的交渉にた....
「傷だらけの足」より 著者:宮本百合子
、バリ島で行われている原始的な性の祭典の思い出や南方の夜のなかに浮きあがっている
性器崇拝の彫刻におおわれた寺院の建物の追想にのがれても、結局、そこには、主人公の....
「新しい抵抗について」より 著者:宮本百合子
。性には人格もあり個性もある。特に女性は人間的な要素が多い。その要素を無視して、
性器だけの交渉に中心をおくならば、すべての性的な行為は売娼の本質と等しくなってし....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
云々の夢で、それが充たされない性慾に対する願望だと云うのは、面皰を潰した痕が女性
性器の象徴だからだよ。つまり、それに依って、柳江の方で、胎龍から遠ざかって行った....
「虎狩」より 著者:中島敦
其の窓の前に歩いて行った。私も彼について行って覗《のぞ》いて見た。それは新発売の
性器具の広告で、見本らしいものが黒い布の上に並べられていた。彼はその前に立って、....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
ようにもなった、余輩が他事《よそごと》ながら弁護した点に、世間は平田氏が村長格の
性器であって、報徳宗を鼓吹したりすることは、一代の空気を陰化せしめてよろしくない....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
彼は八千代サンの愚劣きわまる獣的異変と色情狂的酔態を見まもっている間中、彼自身の
性器が完全にボッキしたまま挫折することがなかったのを見出したからです。つまり彼自....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
、生まれ落ちるとそのままいまの乳母の手に育てられて淋しい郊外に人となったので、天
性器用な千代子はどこまでも上品で、学校の成績もよく画も音楽も人並み優れて上手とい....
「澪標」より 著者:外村繁
翌年、膳所中学を卒業し、京都の第三高等学校を受験する。身体検査の時、私は初めて
性器の検査を受ける。私はカーテンの中に入り、医者の前に立つと、予め命じられた通り....
「落日の光景」より 著者:外村繁
的不能者になっていた。ところが、先日、鶯が頻りに鳴いている朝、目を覚ますと、私の
性器が機能を回復していることを知った。一瞬、私はひどく嬉しかった。まるで生命その....
「雨」より 著者:織田作之助
十二才の高齢で死んだという讃岐国某尼寺の尼僧のミイラが女性の特徴たる乳房ならびに
性器の痕跡歴然たり、教育の参考資料と宣伝されて見世物になっているのを、豹一はひそ....
「性に関するアイヌの習俗」より 著者:河野広道
人々の為の資料として執筆されたものである。 アイヌの物語りや日常会話の中には、
性器や性交に関することどもがきわめて露骨にとり扱われているが、その表現は健康であ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
たこの花を。桜の木において最も美しいのは、この花ではありませんか? 花はすなわち
性器です。夏の葉桜、秋の紅葉、冬は枯れつつ地味な桜は、性のいとなみなすをわずか五....